積算価格不動産投資
Nichole Burrows:value:https://www.flickr.com/photos/130132803@N07/



不動産投資のセミナーや、不動産に関する書籍を読んでいると「積算価格」という言葉を良く目にする。

「積算価格」を重視して物件を購入すべきという意見や、重視をすると物件が購入できないので囚われるべきでないという意見など、人によって捉え方は様々である。

そこで、なぜ積算価格を重視すべきなのか?逆に重視しなくても良いのはどのような状況なのか?調べてみた。

不動産投資を始めるにあたり、「積算価格」について正しく理解をする事は重要なので、メリットやデメリットについてしっかりと抑えた上で投資戦略を組み立てたい。

不動産投資における積算価格とは?

積算価格は「原価法」によって算出された評価額であり、「土地の価格」と「建物の価格」を足し合わせて計算をする。

積算価格=土地の価格+建物の価格

この土地と建物の価格は各々の評価方法で計算をする。

土地の評価方法とは?

土地の評価方法は、土地の路線価(固定資産税路線価、相続税路線価等)や国土交通省の公示価格を利用して算出する。

土地価格=土地面積×路線価や国土交通省の公示価格

建物の評価方法とは?

これに対して、建物の場合は新築をした場合の単価に延べ床面積と現価率(経年減価分を除いた現在の価値残存率)を利用して算出をする。

建物価値=再調達価格×面積×現価率

土地の積算価格の計算方法

土地は土地面積と、土地の価値によって評価される。

土地価格=土地面積×路線価や国土交通省の公示価格

例えば、相続税路線価が10万円/㎡の整形地で、土地面積が500㎡の場合の積算価格は「5000万円」となる。

土地の評価は以下の4点があるので注意したい。

•国税庁の「相続税評価額路線価」
•市町村の「固定資産税路線価」
•国土交通省の「公示価格」
•都道府県の「基準地価」



中小の金融機関の場合は「相続税評価額路線価」や「固定資産税路線価」「公示価格」を利用している。

公示価格は不動産鑑定士が調査地点の土地価格を毎年評価して決定しているものだ。
土地の価値を評価する軸がそれぞれ違うため、公示価格では1430万円の土地が固定資産税路線価で評価された1000万円で売却に出ている事もある。この差額からフルローンをうけたり、物件を購入した瞬間に純資産が増えたりする事ができる。

「cm」と「m」と「km」のように、評価軸が違う「相続税評価額路線価」「固定資産税路線価」「公示価格」もそれぞれを同じ物差しで評価できる必要がある。その算出方法が以下だ。

公示価格=相続路線価×1.25
相続税路線価は公示価格を基にして道路ごとに価格が決められており、公示価格の0.8掛けが相続税路線価である。逆に言うと、相続税路線価の1.25倍が公示価格となる。


公示価格=固定資産税路線価×1.43
公示価の0.7掛けが固定資産税路線価である。固定資産税路線価の場合は約1.43倍が公示価格となる。



差額より融資を受けながら純資産を増やして行くと、急激な規模の拡大が可能になる。

なお、路線価については資産評価システム研究センターが運営している「全国地価マップ」から調べる事ができるのでブックマークをおすすめする。
「全国地価マップ」:http://www.chikamap.jp/

さらに詳しく実勢相場を知りたい場合は、国土交通省の「土地総合情報システム」にて「不動産取引価格」として過去の成約事例を調べる方法があるので参考にしていただきたい。
「土地総合情報システム」:http://www.land.mlit.go.jp/webland/

土地の形状によって積算価格は変化するので注意が必要

路線価は相続税を計算するために国税庁が発表しているものであり、土地の形状によって積算価格は変化するので注意が必要だ。

長方形の土地(間口に比べて奥行きが長い土地)

減価要因となり、銀行の評価基準に沿って価格が下がる。

隣の建物が隣接する土地

こちらも上記同様に減価要因となり、銀行の評価基準に沿って価格が下がる。

角地の土地

角地では利用価値が高いとして、評価が上がる。
銀行によって算出方法は様々であるが、以下の2パターンが代表的である。

・面する道路の中で一番高い路線価に1割増しの評価
・低い方の路線価の5%を高い方の路線価に加算する



例えば、一番高い路線価が15万円、一番低い路線価が10万円、敷地面積500㎡の角地の場合。

15万円×1.1×500㎡=8250万円
または、15万円+10万円×5%=15.5万円の路線価として
15.5万円×500㎡=7750万円
となる。

二面の道路に面する土地

二面の道路に面する場合は、評価額の高い路線価を基準に積算価格を算出する。

旗竿地・敷延(不整形地)の形状の土地

旗竿地とは、袋地から延びる細い敷地で道路に接するような土地の事をさし、土地としての利用が難しい事から評価は下がる。
不整形地補正率を乗じる方法で評価されるが、3割程度の減額になるのが一般的である。

建物の積算価格の計算方法

建物の積算価格は、物件の築年数を考慮して決定される。詳細について以下にまとめていく。

建物価値=再調達価格×面積×現価率

再調達価格

新築時の単価であり、今現在、その建物を建てた場合に1㎡あたりいくらかかるかを決めた値だ。

金融機関の評価は建物の構造によって以下のように決められている。

・鉄筋コンクリート(RC):17~22万円(20万円を採用するケースが多い)
・重量鉄骨造:18万円
・軽量鉄骨:13~15万円
・木造:15万円



RCで延べ床面積が600㎡の場合、600×20万円=12,000万円となる。

現価率

経年減価分を除いた現在の価値残存率であり、不動産の耐用年数から築年数を引いた値を不動産の耐用年数で割り、今現在の価値を算出する。

耐用年数は以下のように決められている。

・鉄筋コンクリート(RC):47年
・重量鉄骨;34年(もしくは28年)
・木造:24年(もしくは22年)



築15年の重量鉄骨造の場合は、(34-15)/15=0.6となる。
耐用年数を超えた物件に関しては、基本的には無価値として見なされる。

銀行にもよるが、融資を受けて無価値の物件を購入している場合は、その収入自体をゼロとみなすところもある。つまり、単純に負債(借金)だけを抱えているという評価をされるのだ。しかし、借金を完済している場合は例外である。完済している場合に限って、その不動産から生まれる収益は計上して評価される。

以上より、実際に建物価格を計算してみる。

築年数20年
鉄筋コンクリート(RC)
延べ床面積600㎡

建物価格=20万円×600㎡×(47-20)/47=6893万円


なぜ積算評価が低いといけないのか?積算評価以上の融資を受けるリスクとは?

ここまでで、不動産の積算価格の算出方法を見てきたが、なぜ積算評価を重視すべきなのであろうか?
その理由として、私個人としては「規模の拡大」及び「出口戦略」にあると思う。

規模の拡大をするには継続をして銀行から融資を受ける必要がある?

・月収100万円を超えたい
・今の仕事を辞めて好きな仕事をしたい
・働く事を辞めて海外で生活をしたい
・本業以外の副収入を得て生活費の足しにしたい



様々な目標があって、それを実現する手段の一つとして不動産投資を選択した方が多いだろう。私自身も20代に月収100万円を目指し、その手段の一つとして不動産を選んだ。そして、その目標を達成出来たのは、不動産の規模を拡大していったからである。
あなたも同様に目標を達成する為には、いくつかの不動産を購入する必要があるのではないだろうか?

ここで、注意をしなければならないのは不動産を買い増していくには銀行からの融資を受け続けなければならないという事である。資産家でもない限りは、数千万円から数億円の不動産を現金一括で購入するのは困難であろう。会社から給料を貰って生活をするサラリーマンであった私自身もそうである。

実は、この不動産を買い増していくという観点が抜けてしまう方が多い。さらに言うのであれば、一度その目標(例えば毎月のCF100万円)が達成されたなら、以降も安定的にその状態が持続されるだろうと思っているケースである。目標を達成する事と、それを持続する事は別の努力が必要なのである。

夢や目標を継続的に達成し続ける為には、サラリーマンを引退した後でも不動産は売却と購入を繰り返していかなければならない。その理由について、以下の記事を参考にしてほしい。

では、どのようにして継続的に融資を受け続けるのか?

私が今まで銀行員にヒアリングを行ってきた結果、分かった事は各銀行によって評価の軸や基準は異なるが、最終的には不動産事業の事業収支に融資を行っているという事である。

つまり、事業収支計画書から「安心して融資ができて、貸し倒れのリスクがない」と判断をされれば融資を受ける事ができるのだ。

すると毎月のキャッシュが出れば良いのではないか?
と思うかもしれないが、それはあくまで我々側の目線でしかない。

銀行は、毎月の収支以外にも返済が滞った場合のリスクについても評価をしなければならない。
貸主が返済できなくなった場合には、どのようにして融資額(元本)の回収を行うのかを事前に検討しておく必要があるのだ。そうでなければ、万が一の時に銀行までもが倒産をしてしまう可能性があるからだ。

そのため銀行が融資をする際、以下の項目などを総合的に判断している。

・物件の積算評価
・物件の収益力
・物件自体のスペック
・投資家(もしくは事業者)事態のスペック



いくら高利回りで収益力が高い不動産であっても、積算評価(資産価値)が低い場合は貸し倒れのリスクが高く融資をする事が困難なのである。逆も同様で、いくら積算評価が高いとしても収益力が弱く返済ができないようであれば当然融資を受ける事はできない。

積算評価を重視するという事は、その物件を売却すれば貸し倒れをしない。つまり、貸し倒れのリスクが少なく、何かあっても銀行が損をしないという担保を取るという意味があるのだ。

特に、サラリーマン以外の属性でも事業性の融資をしてくれる銀行は物件の積算評価を重視している。

>>事業性融資とは?サラリーマン属性でなくとも融資をしてくれる銀行とその付き合い方とは?



ノンバンクなどの収益力を重視した評価をする銀行は、その担保をサラリーマンの信用力(生涯年収)で行っている。その為、一部の例外を除きサラリーマンをやめた途端に追加融資を断られるようになる。サラリーという担保が取れなくなるからだ。スルガ銀行を用いて規模の拡大をし、毎月のCFで数百万円もある投資家でさえ、サラリーマンを引退した途端に融資を断られているのだ。

このように、サラリーマンを引退して継続的に融資を受け続けていきたいと思うのであれば、サラリーマン以外の属性にも融資をする銀行の融資基準に則った投資戦略を描いていく必要がある。

積算価格を重視しなければならないのは、規模の拡大をして安定的経営をする為に必要だからである。

積算評価と「出口戦略」はどのように関係するの?

不動産収支表



この図は私が購入を検討した築21年のRC物件である。横軸が所有年数、縦軸が金額である。
注目してほしいのはオレンジ色の線である。売却後のCFであり年々右肩あがりという分けではない。10年に一度の大規模修繕や家賃下落、空室リスクも考えると19年所有していても9年所有をしていても売却後のCFがほぼ同じであるという事が分かる。長期間保有をするほど、リスクが大きくなるため早い段階で利益を確定させ、その利益を再投資して安全な資産に組み替えていく方が安全である事がご理解いただけるのではないかと思う。

繰り返しになるが、不動産は買って終わりではない。

売って初めて利益が確定するものであり、耐用年数や固定資産税、相続、管理などの問題から、利益を最大化するタイミングで売却をしなければならない。「持ち続けて良い物件」や「利益確定の為に途中で売却をする物件」を見極めて、常に不動産ポートフォリオの組み替えを検討していかなければ利益の最大化は出来ないのだ。

そして、「出口戦略=売却」とするのであれば、その物件を次に購入する人の事まで考えなければならない。積算評価が高い物件とは、銀行からの融資がつく人が多いという事でもある。更に言うならば、フルローンやオーバーローンが出やすい。つまり、次に購入する人が取り組みやすいのだ。もし、入居率が上がらずに毎月の返済が苦しくなった場合、積算評価が高い物件であればすぐに買い手が見つかり任意売却や競売を避ける事も可能になる。

積算価格を重視しなければならないのは、売却による「利益確定」や「返済が困難になった場合の保険」として出口戦略を描く為に必要なのだ。

積算価格を重視すべき理由のまとめ
・積算価格を無視すると、信用毀損(純資産よりも負債(借金)が多い状態)となり、サラリーマンを引退した後に追加融資を受ける事ができなくなる。もしくは追加融資までに多くの時間を有する。

・積算価格を無視した物件は出口戦略が描きにくい為、利益確定が難しい。返済が困難になった場合にリカバリーがとりにくい。


積算価格を重視するデメリットとは?

積算価格を重視するメリットがあるように、当然デメリットもある。

・積算価格が高い物件はRCマンションが多い為、利回りが低いものが多い
・RCマンションは耐用年数が長く、長期間融資が組めるものが多いため狙っている投資家も多くスピード勝負になる場合が多い



もちろん例外もある。しかし、築20年前後のRCマンションであれば、都心部で表面利回り7%前後、地方部で9%前後で取引をされる事が多い。

RCマンションは耐用年数も長く、建物自体の積算価格が高く出やすい。一方で、積算価格が高いとは言っても近隣の売却相場からかけ離れた価格設定では買い手が現れない。その為、稀にではあるが取引事例の相場利回りで売価を決定し、積算価格を下回る価格で売りに出される事がある。

このようなRCマンションは耐用年数の残存期間も20年以上残っている場合が多く、購入をした瞬間に純資産が増える。銀行からの融資も引きやすいため、当然このような物件を狙っている投資家は多く、競争が激しい。ポータルサイトなどの市場に出てくることは少なく、業者間や業者から直接紹介された投資家が購入してしまう。即断即決できるほど事前に準備をしている人のみ、購入できるのである。

積算価格が低い物件は悪なのか?

では、積算価格が低い物件は購入してはならないのだろうか?
RCマンションは億を超えるものが多く、利回りも低いため将来の金利上昇リスクや空室リスクを考えると中々手が出ない方も多いと思う。
また、購入をしたいと思っても物件の情報が回ってこない為、購入が出来ずに月日だけが過ぎている状態の方もいるのではないだろうか。

積算価格が低い物件は利回りが高いものが多い。(当然例外もある)
なぜならば積算価格が低い物件は銀行から融資が出にくい為、物件価格を下げて売りに出さなければ買い手が現れないからだ。

融資期間にもよるが、利回りが高いという事はキャッシュフローが出やすく金利上昇リスクや空室リスクに対しても耐性が強い。

物件を選ぶ上では、高利回り、高積算価格、入居付けに何も問題のない物件が理想だ。
だが、そのような物件はまず市場に出てくる事はない。

キャッシュを多く取りたい不動産投資の初期ステージや、安定基盤ができて再生物件に取り組みたい場合などは積算価格に捉われすぎず、高収益物件に取組むのも有効な手段であると考える。

不動産はパズルと同じで、自己資金や資産状況などの各ステージに合った投資を行う必要がある。
「CASH IS KING」の言葉通り、まずはキャッシュが安定的に入ってくる基盤を作るべきだ。その為には積算価格が高い物件よりも、利回りが高い物件を選ぶというのも間違いではない。いつまでに何を実現したくて、それを達成する為にはどのように物件を購入する必要があって、それを安定的に継続するにはどのような融資戦略を組んでいくのかを検討していただきたい。

なぜ積算価格が大切?不動産投資で物件の積算評価を重視する理由とは?まとめ

前提として不動産投資で安定的に経営をしていくには、不動産の購入と売却による資産の組み替えを行っていく必要がある。その為には、継続的に銀行から融資を受けられる属性に自分を持っていかなければならない。銀行は不動産投資による事業性を評価するが、継続的に融資を引き出すカギとなるのが積算価格である。

積算評価が高い物件は、以下の特徴がある。

・純資産が増える為、サラリーマンを引退した後でも継続的に融資を受けていく事が可能となる

・億を超える物件でも融資がつくため、規模の拡大をスピーディーに行う事ができる

・出口戦略を取りやすいため、利益確定や返済が困難になった場合のリカバリーをしやすい



一方で、積算価格が高い物件は利回りが低くなるというデメリットがある。
利回りが高い物件は、毎月のキャッシュが多く残る事や空室リスクにたいする耐性が高いという事があげられる。
積算評価と収益評価のバランスを見て、各々のステージに合った物件を購入していく事が規模の拡大と安定経営を実現する唯一の手段である。




年収400万円から始めて3年で家賃収入2000万円オーバー 
ゼロから毎月50万円以上の副収入を得ていく方法
無料動画講座で解説中


「今の生活に満足していますか?」


この無料の不動産投資講座では、当時27歳の年収400万円の私自身が実際に不動産投資に取り組み

・なぜ不動産業者にまかせで物件(特に新築)を購入してはいけないのか?

・どうやって銀行から融資を引くのか?

・なぜ区分マンションがダメなのか?

・なぜ1棟を購入するまえに太陽光発電や風力発電に投資をしてはいけないのか?

・なぜ本当にゼロの状態から3年で家賃収入2000万円以上を達成できたのか?

・手出し無しのオーバーローンや諸経費だけ手出しのフルローンを活用して物件を買い進めたメソッドとは?

・良い物件を見つける“ほんのちょっと”のコツとは?

など、私の体験談にもとづく、物件購入のポイント融資付けのノウハウなどを動画講座として配信しています。


これまでに、
不動産投資の初心者ですが、注意することはなんですか?」

区分マンションを購入してしまい、どうしたらいいのか分からないです・・・」

積算評価が低い物件ばかりを購入してしまいました・・・」

などの多くの質問に答えてきた内容をまとめています。


動画講座の登録はとても簡単。

以下のボタンをクリックして、メールマガジンの登録を進めてください。

そうすると、すぐに1つ目の動画があなたのメールアドレスに届けられます。

ぜひ、この動画講座であなたの不安をなくしてください

無料動画講座の詳細を見る