Greg Stevenson:One Way Tunnel:https://www.flickr.com/

 

レントロールを貰ったけど見方が分からない。

この資料をこのまま信じて大丈夫なのか?

 

マンションやアパートを一棟買いする時、物件概要書と同じくらい重要なのが「レントロール」だ。

レントロールは各不動産会社が独自に作成しているため、正式なフォーマットは特に無い。それ故、初心者の中には「レントロールの見方が分からない」という方も多いのではないだろうか。

実はレントロールは奥が深い。書いてある数字を表面的に読み取るだけでは、購入後痛い目に合うこともある。失敗しない為には、購入前にレントロールから、物件本来の姿を読み解く技術が必要になってくるのだ。

 

今回は、レントロールの見方と、そこから本来の姿をどのように炙り出していくのか、ポイントを解説していく。少し面倒な作業ではあるのだが、成功している投資家は必ずやっている作業なので、是非、覚えてほしい。

レントロールとは?

 

レントロールとは、その物件から得られる家賃の明細表のことで、「その物件に、誰がいくらの家賃で入居しているか」などの情報が書いてある。

不動産を購入する際には、必ず確認しなければならない重要な資料だ。

物件価格や所在地、面積や、権利関係などが書かれた「物件概要書」と同じタイミングで、仲介会社から受け取るのが一般的だ。

レントロールの雛形

>>レントロールの雛形をダウンロード

レントロールには正式なフォーマットは特にないため、不動産会社ごとに記載されている内容に差があるのだが、最低限として次の項目が記載されている。

  • 部屋番号
  • 間取り
  • 契約人名
  • 契約家賃
  • 共益費
  • 現況(賃貸中か空室か)
  • 契約年月日

 

これ以上に細かく詳細が記載された親切なレントロールもあるが、最低限の事しか記載されていないものもある。記載されていない項目については、自分から不動産会社に問い合わせして確認しなければならない。

そして何よりも肝に銘じてほしいのが、「記載されている数字は事実ではないかもしれない」ということだ。

物件概要書は基本的に、「客観的事実」のみ記載されている資料だが、レントロールは違う。売主に有利になるように作為的な数字になっている事が多い。その事実を知らずに、レントロールの数字を鵜呑みにして、失敗してしまう人が非常に多いのだ。

なので、レントロールを貰ったら、次の2つの作業を必ずしなければならない。

  1. その数字は、客観的事実に基づいているのか分析する
  2. レントロールに記載されていない項目について、問い合わせる。

 

レントロールのどこに注意したらよいのか、次の項で詳しく解説していく。

 

レントロールの注意点!トラブル事例とは?

まず、レントロールの数字を信じて、失敗してしまった事例を紹介していく。

家賃が実態とあっていない事例

収益率20%の高利回り物件を購入したAさん。しかし家賃6万円で7年住んでいた入居者が退去した後、なかなか空室が埋まらない。周辺の家賃相場を調べてみたら4万5千円と、1万5千円も差があることが分かった。

賃貸物件は今後ますます増えていき、都心ですら家賃は下がる傾向にある。古くから住んでいる入居者は、高い家賃のまま入居している事が多いので、退去した後同じ家賃で新しい入居者を探すことは難しいのだ。

レントロールに記載されている家賃と、今の相場家賃に乖離がある場合、退去者が出ると収益率は大きく下がってしまう。

実は入居をしていない偽装入居

満室状態のアパートを一棟買いしたBさん。しかし購入後に退去者があいつぎ、入居率20%を切るほどに減少。先輩投資家に相談したら、「偽造入居だったのでは?」と言われ愕然としている。

空室にオーナーの知り合いなどのサクラを偽造入居させ、満室を装ったレントロールを作成することがある。家賃も相場より高めに設定し、収益率の高い好物件として売却するのが目的だ。

偽造入居の手口はこうだ。

  1. オーナーの知り合いなど、名義を貸してくれる人間と賃貸契約を締結する。
  2. 毎月の家賃は、名義貸した人間が支払う。(実際に物件には住まない)
  3. オーナーは名義貸ししてくれた人間にその分を支払う。
  4. レントロールは満室となる。
  5. 物件を売りに出す。
  6. レントロール上では好物件なので、買い手がすぐ見つかる。
  7. 所有権が移ったら、頃合いを見て、偽装入居者が転居解約通知を出す。

 

架空入居者は売買が完了すると、時間を掛け徐々に退去していく。いつの間にか入居者がいなくなっているので、騙されたことに気が付きにくい。

事前に物件を見学しに行っても、空室にカーテンを付けて入居を演出するなど手口は巧妙だ。

引渡し後に一斉退去

上で挙げた偽装入居者が、引き渡し後に徐々に退去するのではなく、「一斉に」退去することもある。他にも次のような事例がある。

地方都市に満室状態のアパートを一棟買いしたCさんだが、物件引き渡しの後8部屋のうち6部屋の住人が退去してしまった。その6人は東京に本社がある会社の営業所の社員だったのだが、営業所が閉鎖になってしまったので、一斉に転勤になったのだ。

同じ会社の社員や、同時期に入居した学生などは、一斉に退去してしまうことがある。

レントロールには入居者の属性が書かれていない事が多い。自分から不動産業者に確認しておく必要があるのだ。

フリーレント半年間などで無理やり高い家賃設定で入居付け

フリーレントとは、一定期間、家賃無償で物件を貸し出す方法で、空室対策によく使われる。

入居者側も初期費用を安く抑えられるので双方メリットがあるのだが、これをレントロール上好物件に見せるために悪用するケースがある。

次のような手口を使う。

  1. 入居者に対して半年間と長期間のフリーレントを提案する(通常は1~2ヶ月間)
  2. 半年間タダの代わりに、賃貸契約上の家賃は相場よりも高目に設定する
  3. 満室状態で収益率の高いレントロールが作成できる
  4. 好物件だと思い投資家が購入する
  5. フリーレントの半年が過ぎて、入居者が退去してしまう
    (相場よりも家賃が高いので払いたくない)

 

購入前に物件を見に行っても、偽装入居と違い実際に入居者がいるので見抜くのは至難の業だ。

 

トラブルに巻き込まれない為のレントロールの見方とは?

 

上で挙げたような失敗を避けるためには、レントロールを読み解き、その物件の実際の収益力を見抜く眼を持たなければならない。

投資上級者はレントロールを取り寄せた後、次のような作業をしている。具体的に見ていこう。

家賃は適正価格に見直す

まずは、レントロールに掲載されている家賃が、相場と比べて高くないのかを確認し、適正価格に見直す作業を行う。

同一間取りや築年数の適正家賃を他業者へヒアリング

その物件の地元の「賃貸仲介会社」にヒアリングするのが確実だ。物件購入後は客付けをお願いする可能性もあるので、直接訪問して聞いてみよう。「購入を検討しているので教えてほしい」と切り出せば、ほとんどの業者が丁寧に教えてくれるはずだ。

確認する項目は、

  • 地元の家賃相場
  • 近隣に同一間取りや築年数の物件があるか
  • 入居者層の傾向
  • 入居づけのしやすさ

 

これらを確認すれば、空室の想定賃料が適正かどうか分かってくるだろう。

ネットで相場を検索

地元の賃貸仲介会社を訪問するのにも限界がある。そのような場合は、ネットで相場を検索して見よう。Home’sや、at home、Suumo などの、物件数の多いサイトを利用すると良いだろう。

例として、次のレントロールが適正なのかを調べてみよう。

  • 栃木県宇都宮市
  • 宇都宮駅徒歩15分
  • 築15年
  • ワンルーム
  • 家賃60,000円

 

Home’sで検索して見ると、該当物件が6件出てきた。安い順に並び替える。


駅から徒歩15分 築13年と、ほぼ同じ条件の物件が48,000円で出ている。2番目に安い物件は築2年で52,000円だ。

これを見れば、レントロール60,000円の家賃は高すぎることが分かる。空室の想定賃料は、最低でも50,000円まで引き下げる必要があるだろう。

専有面積をチェック

レントロールに間取りは書いてあっても、専有面積が書いていないことがある。同じ1Rでも、㎡数によって部屋の印象はかなり違ってくる。

廊下を含めた㎡数なのか、ロフトは付いているのかなど、出来るだけ細かく部屋の情報を入手したい。入居付けにも影響を及ぼすので、不動産業者に必ず確認を取ろう。

家賃のばらつきに注意

同じタイプの部屋なのに、契約時期の違いによって家賃に差があることがある。

その場合は、直近の契約の家賃を適正価格として、それより高い金額の家賃は、適正価格に修正し、収益率を計算し直す。

家賃は一部の都心エリアを除き、今後も値下がり傾向が続くだろう。今高い賃料で入居してくれている住人が退去した後は、直近の契約家賃より高い金額で貸すことは難しくなるはずだ。

一斉退去に注意

契約後に一斉退去になる恐れが無いか、チェックするためには「入居年月日」を確認する。

入居のタイミングを見て最近まとまって入居がついていないか?

最近まとまって新規に契約している場合、上で見た偽装入居の疑いが出てくる。架空の賃貸契約だった場合、物件購入後に、一斉に(あるいは巧妙に徐々に)退去者が出てくる恐れがある。

一度現場に赴いて、本当に入居しているか確かめた方が良い。電気メーターやガスメーター、ポストの状態を見て、人が住んでいる気配を感じなければ、契約は見送った方が良いだろう。

入居の時期がまとまっていて一斉退去のリスクがあるか?

シングル物件の場合は2年、ファミリー物件の場合は4年が、平均的な入居期間だといわれる。入居期間がこれよりも長い場合は、そろそろ退去する可能性が高い、ということを念頭に入れる必要がある。

また、長期間入居した部屋は汚れていることが多いため、退去後の原状回復費用が高額になりがちなことも忘れてはならない。

学生が多い物件も要注意だ。同じ年に契約した入居者は、同時に卒業し一斉に退去してしまう。

敷金はあるのか?

敷金・礼金・保証金の金額はもちろん、その返済義務の有無も要確認事項だ。敷金・礼金は、その物件の人気度を表しているといっても過言ではない。敷金0・礼金0で募集を掛けている物件は、人気のない証拠だと言えるだろう。近隣の物件との比較も大切だ。

また敷金や保証金は、物件売買の時に次のオーナーに引き継がれるのが一般的だが、
俗に言う「大阪方式」の場合は注意が必要だ。大阪方式では、敷金・保証金のお金は引き継がれないが、敷金や保証金の返還義務だけは負う、という契約が一般的なのた。

契約時にきちんと確認しておかないと後々トラブルとなる。

テナント比率が高すぎないか?

テナント比率が高いと、空室になってしまった時に収益率が大幅に落ちてしまう。周辺エリアに空き店舗が多ければ競争も激しくなるので、まずは現地に行って、周辺環境や人通りなどをチェックして、確実にテナントが入るエリアなのかを確認しよう。

レントロールに記載されたテナント家賃が、相場より高いか判断するのは、住居部分よりも難しい。テナント専門の不動産業者に確認するのが一番確実だ。

また、テナント比率が30%以上になると、個人向けのアパートローンの融資が難しくなることも、事前に押さえておかなければならない。

オーナー負担がないか?

レントロールの中に、オーナーが支払わなければいけない項目が、きちんと記載されているかもチェックが必要だ。

そしてその金額が、家賃に含まれて徴収されているのかも併せて確認したい。その分は賃料から差し引いて、収益率を計算しなければならない。

具体的には、次のような項目だ。

  • 町内会費
    町内会費を家賃とは別途徴収し、オーナーが一括で支払う場合
  • 水道料金
    部屋ごとにメーターが無く、総額計算のためオーナーが一括で払う場合
  • 駐車場料金
    敷地外に外部駐車場を借りて入居者に貸している場合
  • ケーブルテレビ料金
    オーナー負担でケーブルテレビに加入している場合
  • インターネット料金
    オーナー負担で無料インターネットを提供している場合

 

他にも、受水槽の掃除費用など、年に10万円以上の出費が必要な項目もある。業者にレントロールに載っていない、「支出一覧表」を作成してもらうと良いだろう。

入居者の属性が悪くないか?

入居者の属性も正しく把握しておく必要がある。

上で見たように、同じ会社の社員ばかり、同じ学年の学生ばかりと、偏っている場合は一斉退去のリスクが高くなる。また、身元が不明瞭な入居者は滞納のリスクが高くなる。

高齢者や生活保護者などは一見リスクが高そうだが、長期入居してくれる、役所が直接家賃を支払ってくれる、などのメリットもある。購入前に、入居者属性から見えてくる、メリットデメリットを正しく判断しておきたい。

他にも、入居者の中に、前オーナーの親族や友人がいないかチェックする必要がある。空室を埋めるために偽装入居している可能性もあるし、逆に不当に安く貸しているケースもあるので要注意だ。

将来なくなる可能性があるその他の収入が入っていないか?

レントロールの中に将来無くなる可能性がある、「その他の収入」が含まれている場合、
その収入が無くなったらどれくらい収益が下がるのかも、しっかりと計算しておく必要がある。

具体的には、

  • 太陽光発電の売電収入
  • 携帯電話の基地局収入
  • 自動販売機収入

 

などが挙げられる。

何かのきっかけで無くなってしまう可能性がある収入は、初めから当てにせず、純粋な収益率を見て購入を判断したい。

 

まとめ

レントロールは、その物件から得られる家賃の明細表のことで、不動産を購入する際には必ず確認しなければならない重要な資料だ。

しかし物件概要書と違い、「客観的事実に基づいて記載されているとは限らない」ということを念頭に置いておかなければならない。

記載されている賃料が実際の相場より高かったり、空室を偽装入居者で埋めて満室を装ったりなど、売主に有利に記載されているケースがある。

また、購入した途端に入居者が一斉退去してしまったり、予期せぬオーナー負担の出費があることもある。

レントロールを入手したら、上で挙げた注意点を、一つ一つ確認しながら次の作業を行ってほしい。

  • 適正家賃やその他の支出を把握し、正確な収益率を自分で計算し直す
  • 入居年月日や入居者の属性から、今後考えられるリスクを把握する

 

その上で納得出来る物件だけを購入していけば、失敗のリスクは限りなく低くなるだろう。




年収400万円から始めて30歳で家賃収入2000万円オーバー 
ゼロから毎月50万円以上の副収入を得ていく方法
無料動画講座で解説中




この無料の不動産投資講座では、初心者が知らないと損をする不動産投資の本質について紹介しています。

・1棟不動産投資と区分不動産投資、失敗しやすいのは?

・新築と中古、初心者がするべきは?

・都心と田舎、儲かるのはどっち?

・失敗のリカバリーとは?

・良い物件を探す方法とは?

・大阪と東京どっちがおすすめ?


など、私の体験談にもとづく、トップ1%の高収益物件を手に入れるための「不動産投資の基礎知識」や「賃貸経営のノウハウ」を動画講座として配信しています。


通信講座の登録はとても簡単。
以下のボタンをクリックして、メールマガジンの登録を進めてください。

そうすると、すぐに1つ目の動画があなたのメールアドレスに届けられます。

ぜひ、この動画講座であなたの不安をなくしてください


無料動画講座の詳細を見る


※動画講座の内容は受講者の要望に合わせて変更する事があります。