物件概要の見方がよく分からない・・・

物件概要は何に注意して見ればいいのか?

 

不動産投資をする時、物件概要をよくチェックすることは基本中の基本なのだが、投資初心者には聞きなれない用語も多く、難解に感じるのではないだろうか。またチェックすると言われても、「どんな点に注意すべきなのか良く分からない」という声もよく聞く。

物件概要とは、その物件の基本情報をとりまとめた資料のことをいうのだが、投資のプロはこの資料をどう読み解いているのだろうか。

 

今回は、物件概要を「共通部分」「土地部分」「建物部分」に分けて、初心者にも分かりやすく説明していく。その上で、物件概要から計算できる“評価方法”を解説していく。

評価方法が分かれば、融資が引き出しやすい物件なのか、自己資金がどれくらい必要なのかが見えてくる。今後投資を拡大したいなら、ぜひ参考にしてほしい。

 

共通部分の見方

物件概要はその物件の基本情報が記載されている資料だが、不動産業者によって形式に違いがある。下の物件概要を例に説明していく。

 

 

青で囲んだ項目が「共通部分」、赤が「土地部分」、緑が「建物部分」となる。まずは共通部分から見ていこう。

所在地

まずは、その物件が自分の希望するエリアにあるのかを確認しよう。

「所在地」欄はその物件がどこにあるのかを示しているのだが、○丁目までしか記載されていない事も多い。○番地○号が分からない場合は、直ぐに地図上で確認できない事もある。

また、表記されているが登記簿上の「地番」の場合、現住所にたどり着けない事がある。その場合、「住居表示」を確認する必要がある。

価格

銀行からの融資枠が5000万円なのに対して1億円の物件を見ていてもしょうがない。売価で物件概要を詳しく見るか判断できるので、さっと目を通そう。

ちなみに、土地価格は非課税となるため消費税は掛からないが、建物価格については消費税の課税対象となる。税込と記載されていない場合、確認が必要だ。

また、価格はあくまでも売主の売却希望価格だ。交渉可能だと言う事を頭に入れておこう。

利回り

ここでは概要2に記載されている。基本的に満室想定の利回りが記載されている。空室の部屋については仮の家賃水準で計算されているため、利回りが実際よりも大きいケースが良く有る。

レントロールをよく確認し、現況家賃に見直す作業が必要となる。

取引態様(取引形態)

この物件概要には記載がないが、不動産の取引における宅建業者がどのように関与しているのかを表しており、売主・代理・媒介(仲介)がある。

  • 売主・・・
    不動産会社が自分で持っている、または建てた物件を販売すること
  • 代理・・・
    不動産会社が売主の代わりに不動産を販売すること
  • 媒介(仲介)・・・
    不動産会社が、売りたい人と買いたい人の間に入って取引をサポートすること

 

売主側につく媒介は更に3つに分けられる。

  • 専属専任媒介・・・
    売主が、不動産会社1社のみに買主を探すように依頼をすること。
  • 専任媒介・・・
    専属専任媒介と同じだが、売主が買主と直接契約することは出来る。
  • 一般媒介・・・
    売主は複数の不動産会社に買主を探すように依頼すること。

 

概要欄や備考欄には、特に強調したい事が記載されていることが多い。この例では、部屋数や賃貸収入などの詳細が記載されている。

 

土地部分の見方

次に土地部分について見ていこう。

土地面積

その土地の面積が記載されている。

表示方法は㎡が主流だが、稀に坪表記のこともある。1坪=約3.3㎡(3.30578㎡)と直ぐに換算できるようにしておくこと。

坪単価

この例には記載されていないが、坪単価が表示されているものもある。

3.3㎡あたりの金額を一般的に坪単価と呼び、物件価格を坪数で割った金額となる。

土地権利

その土地の権利が、「所有権」なのか「借地権」なのかはこの欄で分かる。

所有権とは文字通り「土地を所有する権利」のことで、所有者になればその土地を自由に処分することが出来る。

しかし借地権の場合は、「土地を借りる権利」を購入したにすぎない。所有権に比べれば安く手に入るメリットはあるが、権利金や地代を払わなければならない。

地目

その土地の用途の分類のこと。「宅地」「畑」「山林」「雑種地」など、全部で21種類ある。

実際の土地の現状と登記簿上の地目は一致しない場合があるが、ほとんど影響は無い。しかし、過去の地目が「田」「池沼」となっていた場合、地盤が悪い可能性があるので注意が必要だ。

都市計画

乱開発にならないように、土地の利用をはじめ、施設の整備、市街地開発事業を適正に行う為の町づくり計画のことをいう。

都市計画区域内には、「市街化区域」「市街化調整区域」などがあり、原則として市街化区域以外には建物を建てることは出来ない。

対象となる物件が都市計画法のどのエリアに存在するのかは、土地活用や資産価値の観点から非常に重要なポイントとなる。

ただし市町村によっては特例があり、市街化区域以外にも建物を建てられるケースがある。業者に確認することをお勧めする。

用途地域

全12種類に区分された都市計画法で、建築できる建物とその規模を制限した地域が記載される。

おおまかに「住居」「商業」「工業」の三つに分かれており、それぞれの用途地域により規制がかかる。工業専用地域の場合には住宅が建築できない。

将来の周辺環境を把握できるため、必ず確認すること。

接道

物件から見て接している道路の方位と道路幅(幅員)が記載されているのだが、この項目は注意深く見る必要がある。接している道路幅によって建築基準法に接触する場合があるからだ。

  • 接道幅2m未満・・・再建築不可
  • 接道幅4m未満・・・セットバックが必要

 

建物部分の見方


 

最後に建物部分を見ていこう。

建物面積/専有面積

建物の面積が記載されている。マンションと賃貸物件の場合は、専有面積と表記されバルコニー面積は含まれない。

表示方法は㎡が主流だが、稀に坪表記のこともある。

延べ床面積

建物面積の欄に記載されている事もあるが、「延べ床面積」とあえて項目を作る場合もある。

建物の全ての床面積の合計のことで、部屋、廊下、階段など共有面積全てを合算している。

間取り

例のように図面が記載されている場合もあるが、文字だけで表している事も多い。

居室や寝室などの部屋の数と、その他にあたる部屋の種類を表している。L(リビング)D(ダイニング)K(キッチン)を表していて、居室としてみなされないS(サービスルーム・納戸)がある間取りも多い。

最近ではL表示の無い物件は不人気になりつつあるようだ。

建築年月日

建物謄本に記載してある建築年月日のことで、その建物がいつ建築されたかがわかる。不動産の広告は西暦で表記されている。

築年数が新しいほど、融資が受けやすい。

構造

建物の骨組みの部分が何でできているか、建物の階数は何階建てかを表している。

代表的な構造は、次の4つになる。

  • 木造
  • 重量鉄骨造
  • 軽量鉄骨造
  • 鉄筋コンクリート造

 

構造別に耐用年数に違いがあり、融資を受ける際に影響が出てくる。この例では単に「鉄骨」となっているので、軽量なのか重量なのか確認した方が良いだろう。

投資する前に、どの構造を狙うのか明確にしておく必要がある。

建ぺい率

敷地面積に対する建築面積の割合の事。分かりやすく言うと、敷地を真上から見たときに、敷地に対して建物が何割あるかという事で、建ぺい率60%であれば、敷地の6割が建物であり、残りの4割は空地ということになる。

用途地域別に建ぺい率が決まっており、その数値内に収まっていれば問題ないのだが、稀に、建ぺい率を違反して「検査済み証」が無い物件がある。その場合、業者によく確認する必要がある。

容積率

敷地面積に対する建物の延べ床面積の割合の事。その敷地に対してどれくらいの規模(床面積)の建物が建てられるか、という割合のことで、容積率が大きければ大きいほど、大きな建物が建てられるという事になる。

建ぺい率と同様に用途地域ごとに制限されているのだが、こちらも稀に違反物件があるのでよく確認すること。

現況

対象物件の状況を記載する項目だ。

  • 造成工事中
  • 古家有
  • 更地
  • 空家
  • 居住中
  • 賃貸中

 

等と記載されている。土地売買で「古家有」の場合は、解体費用についても確認が必要だ。

引渡し

購入後の引渡し時期についての項目だが、「相談」となることが多い。

この場合、売主・買主がお互いに相談して引渡し日を決める必要がある。

交通

最寄の交通機関(駅・バス停)から対象物件までの距離と所要時間。

徒歩の場合は80m=1分・自動車は400m=1分で算出しているため、実際の所要時間とは異なることがある。

設備

この例にはないが、物件の設備が記載されている事もある。電気・水道(上水道/井戸)・ガス(プロパン/都市ガス)・排水(浄化槽/下水道)について詳細が記載されている。

井戸や浄化槽はメンテナンスに費用がかかるなど、それぞれの設備によって初期費用や維持費などにメリット・デメリットがある。

区分マンションの場合は、管理費や修繕積立金など。一棟マンションの場合は、駐車場などについての記載が多い。

 

融資先を判断する為には?

物件概要の見方が分かったからといって、ただそれを眺めていただけでは何も始まらない。投資上級者はこの物件概要から、「どこの銀行がいくら融資をしてくれるか?」ということを導き出しているのだ。

銀行は物件の利回りやキャッシュフローだけを見て融資を決めているわけではない。投資家とは別の視点で物件を評価しているのだ。

その評価法は大まかに分けて次の2つになり、どちらを採用しているかは銀行によって異なる。

  • 積算評価
  • 収益評価

 

投資家側が物件概要から予め評価額を計算出来れば、融資してもらえそうな銀行の目処が立つのだ。下記に計算方法を解説するので、是非覚えてほしい。

積算評価

積算評価とは、簡単に言えば、その物件の「担保価値」のことである。万が一デフォルト(破産)して担保として取った時に、「いくらで売却できるのか?」ということだ。

積算評価の計算方法は次のような計算式で計算する。

積算評価 = 土地の評価額 + 建物の評価額

土地の評価額の計算方法

土地の評価額 = 前面の路線価 × 土地の㎡数

路線価が10万円で土地が200㎡なら、10万 x 200 = 2,000万円になる。

路線価は「全国地価マップ」から調べることが出来る。

https://www.chikamap.jp/chikamap/Portal?mid=216

建物の評価額の計算方法

建物の評価額 = 建物の延べ床面積 × 再調達価格 × 残存年数 / 法定耐用年数

再調達価格は建物の構造によって異なる。(銀行によっても若干異なる)

  • 木造・・・15万円
  • 軽量鉄骨・・・13~15万円
  • 鉄筋・・・17万円
  • RC・・・20万円

 

延べ床面積500㎡で築20年のRC物件の場合、

500 × 20 ÷ 47 × ( 47 – 20 ) = 5,744万円になる。

この建物が上の土地に建っていたとすると、積算評価額は、

2,000万 + 5,744万円 = 7,744万円となる。

収益評価

収益評価とは、その物件からどの位の収入があり、そこから様々な支出を差し引いた上でローンの返済が出来るのか、という観点で評価する方法だ。

収益評価は、 収入 > 支出 が大前提となり、収入と支出は次のように計算する。

≪収入≫

満室時の家賃収入 × 80%

空室リスクや諸経費として、20~25%織り込むので約8掛けとなるのが一般的だ。

≪支出≫

満室時の家賃収入 × 20%(運営コスト)+元本の返済(借入金/残存法定耐用年数)+金利4%

満室時の収入の20%を運営コストとし、元本の返済額をプラス。更にリスク金利として4%加える。

収入は少なめに、支出は多めに見積もることで余裕を持たせた評価となるのだ。収入が支出を上回ったら、更に「返済比率」を計算する。返済比率の計算式は、

毎月の返済額 ÷ 毎月の収入 × 100

返済比率が50%を上回ると銀行は危険と判断し、融資を渋るようになる。

 

どの銀行から融資が引き出せるか判断する

積算評価と収益評価が計算出来たら、どの銀行から融資を引き出すか戦略を練ろう。

銀行によって掛け目が入るが、積算>売価なら積算評価重視の銀行へ、収益>売価なら収益評価重視の銀行へ、というように、銀行を使い分けることが理想だ。

 

また、その評価によって銀行がいくらまで貸してくれるのか想像をする事ができる。条件によってはフルローンや諸経費も含めたオーバーローンも可能である。

フルローンやオーバーローンにはリスクもあるが、CCR高くできるというメリットもある。投資初期で自己資金が少ない場合は特に、CCRを意識した融資戦略を練る事をすすめる。

 

従来は、積算評価を採用している銀行の方が多かったのだが、都市銀行を中心に収益をより重視する傾向が高くなっている。

自己資金が潤沢にあるのなら別だが、フルローンに近い融資を受けたいのなら、収益評価の高い物件を狙った方が投資効率が良くなるだろう。

 

まとめ

物件概要はその物件の基本条件が記載された資料だが、利回りや駅からの距離など、表面的な項目だけを眺めるだけでは、その物件の本当の価値は分からない。

物件概要の項目一つ一つをしっかり理解した上で、「積算評価」と「収益評価」を計算すれば、その物件が銀行からどれくらい融資を引き出せるのかが分かってくる。

 

慣れるまでは大変だが、不動産投資で成功している投資家のプロはこの一連の作業を必ずしている。銀行融資の基本となるものなので、覚えてから物件を購入するようにしてほしい。




年収400万円から始めて30歳で家賃収入2000万円オーバー 
ゼロから毎月50万円以上の副収入を得ていく方法
無料動画講座で解説中




この無料の不動産投資講座では、初心者が知らないと損をする不動産投資の本質について紹介しています。

・1棟不動産投資と区分不動産投資、失敗しやすいのは?

・新築と中古、初心者がするべきは?

・都心と田舎、儲かるのはどっち?

・失敗のリカバリーとは?

・良い物件を探す方法とは?

・大阪と東京どっちがおすすめ?


など、私の体験談にもとづく、トップ1%の高収益物件を手に入れるための「不動産投資の基礎知識」や「賃貸経営のノウハウ」を動画講座として配信しています。


通信講座の登録はとても簡単。
以下のボタンをクリックして、メールマガジンの登録を進めてください。

そうすると、すぐに1つ目の動画があなたのメールアドレスに届けられます。

ぜひ、この動画講座であなたの不安をなくしてください


無料動画講座の詳細を見る


※動画講座の内容は受講者の要望に合わせて変更する事があります。