・不動産投資で月収100万円を達成する方法は?
・属性が悪くても、融資を引き出すにはどんな戦略が必要?
「不動産での月収がいくらになったらセミリタイアしますか」というアンケートを見たことがありますが、一番多かった答えが“100万円”でした。実際、月収100万円を目標にして活動をしているサラリーマン投資家は多いでしょう。
では、100万円の大台に乗せるには、どのくらいの投資額が必要になるのか、ご存じですか?2億か、それとも3億なのでしょうか?また、その融資はどうやって引き出せばいいのでしょうか?
投資家の経済力がそれほど高くない場合、戦略的に動かないと、目標が単なる夢で終わってしまいます。
ここでは、月収100万円の目標を達成するためのノウハウについて、解説していきます。100万円が絵に描いた餅にならないよう、事前にシミュレーションしてみてください。
不動産投資で自由に使える金額は多くない!
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まずは、月収100万円の定義をきちんとしておきましょう。たとえ家賃収入が100万円あったとしても、それはあくまでも売上であって利益ではありません。
不動産投資におけるキャッシュフローとは、「最終的に手元に残るお金」のことを言い、
「家賃-空室損-経費-返済」
として算出します。
家賃収入から、まず空室損、管理費、清掃費、エレベーター費用などの経費を差し引きます。
さらに税金や突発的な修繕のための費用を準備しておくと、手元に残る現金はいったいいくらでしょうか。
想定してみたところ、家賃収入から使えるフリーキャッシュフローは、家賃収入の「4分の1以下」となります。家賃収入(売上)が100万円の場合、最終的に自由に使える現金(フリーキャッシュフロー)は25万円以下になるので、注意が必要です。
フリーキャッシュフロー(FCF)とは、営業活動により獲得したキャッシュフローから、事業を継続するために必要なキャッシュフローを差し引いた、会社が自由に使える現金または現金同等物のことです。
つまり、月収100万円というのは、フリーキャッシュフローでの100万円と理解しておいてください。
売上が、そのまま自由に使える金額にはならないのです。
目先の家賃収入の数字に惑わされないようにしてください。
フリーキャッシュフロー100万円を達成するにはいくら投資する?
では、いくら投資すればフリーキャッシュフロー100万円を達成できるのでしょうか。ざっくりとですが、次の計算式で投資額を割り出すことができます。
必要な月収×12カ月×4倍÷利回り=必要な投資額
利回りとは、投資した資金に対して、どれくらいの利益が上がって来たかを指します。不動産投資の場合、購入した物件に、実際に入居者が入って、利益をどれくらい得られるかという事になります。
家賃収入から使えるフリーキャッシュフローが4分の一なので、必要な月収に対して、投資額は4倍にする必要があります。
実例を出して計算をしてみましょう。
・必要な月収=100万円、利回り10%の場合、
100万円×12カ月×4÷10%=4億8千万円
・必要な月収=100万円、利回り12%の場合、
100万円×12カ月×4÷12%=4億円
・必要な月収=100万円、利回り15%の場合
100万円×12カ月×4÷15%=3億2千万円
フリーキャッシュフロー100万円を目指すなら、3億から5億円の投資額が必要になることがわかります。一般的なサラリーマンの生涯年収が2億から3億円と言われている中で、その金額と同等以上の融資を受ける必要があるのです。「億」という心理的なハードルを越えなければならない点にも、注意が必要です。
融資の受け方は、色々な方法が考えられます。まず準備として、融資の種類や受けるための方法について、よく知っておく必要があります。
個人属性での投資は3億円程度が限界
フリーキャッシュフロー100万円の達成には、かなり高い利回り物件でも、最低3億は必要になります。ちなみに、現金で購入する場合は、利回り10%で考えると1億5千万円ほどを用意する必要があります。よほどの資産家でなければ、現金で購入する人はいないでしょう。
当然、金融機関から融資を受けることになりますが、それには、銀行が個人に対して貸し出しをするアパートローンというのがあります。金利は住宅ローンより高いですが、年収によって査定され、住宅ローンと同じ審査でアパートを買うことが出来ます。
ただ、この上限は、医師や弁護士など高い経済力を持つ職業でも、3億円が限界です。一般のサラリーマンの場合、パッケージローンであるアパートローンでは、1億円で頭打ちになる人の方が多いです。
つまり、フリーキャッシュフロー100万円の達成には足りないという事なのです。
しかし、その壁を突破する方法があります。
事業性設備資金融資(プロパーローン)です。
プロパーローンとは、企業の事業に対して実行される融資であり、「企業価値や事業内容」に重きが置かれます。属性つまり投資家の経済力を重視する個人のアパートローンとは、ここが最大の違いと言ってもいいでしょう。
事業を継続して信用度が上がれば、融資金額は青天井になり、金利もアパートローンより低くなります。ただしその分、融資審査は厳しくなり、審査機関が長くなることも想定されます。
しかし、月収100万円を、スピード感を持って達成したいのであれば、プロパーローンの利用は欠かせません。
特に、属性が高くない場合、金融機関によってはアパートローンの対象外とする事もあるので、プロパーローンの利用が必須となります。
プロパーローンのメリット・デメリットなどの詳細は、こちらで詳しく解説しています。
https://kikakuyarou.jp/archives/126.html
4億の投資をするには戦略が必要!
しかし、プロパーローンは法人を設立してすぐに利用できるわけではありません。最低でも2年くらい実績を積み、見栄えの良い決算書を提出して信用を獲得しなければならないのです。見栄えの良い決算書とは、自己資本比率を高めることになります。
また、法人化したからといって、無条件に融資を受けやすいというわけではなく、むしろ最初は審査が厳しくなると思っておいた方がいいでしょう。
2年分の実績というのは最低限なので、プロパーローンを受けるためには、出来るだけ早く法人化して良い実績を積んでおくことが大切です。
また、プロパーローンを利用すれば、誰でも4億の投資を引き出せるわけではありません。当然ですが、銀行は債務超過になると、法人でも個人でも融資をストップしてしまいます。1億でストップしてしまえば、もう月収100万円には手が届かなくなってしまうのです。
これらの事を踏まえて、次の4つの戦略を立てる必要があります。
- 法人で融資を受ける
- 収益力の高い物件を購入する
- 積算力の高い物件を購入する
- 資金力を高める。
1.法人で融資を受ける
新設法人の場合、最初は融資を受けるのは難しいとされています。それは、まだ実績がないので、融資対象が購入する物件の収益性だけだからです。
多くの金融機関は、アパートローンの審査の際に、個人の属性を評価対象とします。法人の場合、その個人属性の代わりとなる事業実績がなければ、審査も厳しくなってしまうのです。
先ほども述べたように、法人で融資を受けるには、信用力が重視されます。業績や過去の借入の状況によって、融資が可能化かどうかを判断されますので、少しでも早く、法人としての実績を上げることが必須です。
2.収益力の高い物件を購入する
物件からの収益力が高く事業が円滑に回っている法人は銀行評価が高くなります。
例えば、同じ1億円の融資をするにしても
A物件:利回り15% 毎月のキャッシュフロー1500万円 税引き前手残り350万円
B物件:利回り10% 毎月のキャッシュフロー1000万円 税引き前手残り200万円
であれば、前者のA物件を所有している方が、銀行からの評価は高くなります。
より利益の上がる物件を所有しているという事は、経営能力が高いと評価されるのです。また、収益力が高いという事は、それだけリスクに対する耐性が高いという事でもあります。
継続的に銀行から融資を受けるためには、この収益力を意識して物件選定をする必要があります。その際に注意すべきは、返済比率(家賃収入に対してローンの返済額が占める割合)です。この返済比率は50%以下が好ましいでしょう。返済比率が低いほど、その投資が安全であることがわかります。
物件選定には、
- 空室のリスク
- 資産価値の下落のリスク
- 災害のリスク
などが伴ってきます。どれも、赤字経営に繋がる原因となってしまうものです。ローンだけでなく、優良な物件を選ぶための知識も必要なのです。
3.積算力の高い物件を購入する
積算評価とは、不動産の資産価値のことです。土地と建物の現状価値を、一定の方法で査定して合算し、評価を行うことを指します。積算力が高いと、資産価値が高いという事になります。
融資を行う金融機関は、リスクを回避するために、投資の対象物件が実際にどれくらいの価値があるのかという事を、とても重視するのです。この積算評価も、その判断に使われます。
積算評価が高い物件を購入していると、バランスシート上の純資産(資産-負債)が増えるため、銀行からの評価が高くなります。
例えば、
A物件:積算評価1億2000万円 融資額1億円
B物件:積算評価9000万円 融資額1億円
であれば、前者のA物件の方が純資産が多くなります。
バランスシートの良い法人は格付けが高くなり、積極的に融資を受けることが出来るのです。
また、担保余力を活用すると、多少積算評価が低い物件でも、オーバーローン(物件の価格以上の融資を受けること)やフルローン(頭金なしで全て借入金で用意する)で購入することが出来ます。継続して融資を受けるためには、積算評価が売価を上回る物件を購入するようにしてください。
4.資金力を高める
資金(キャッシュ)があると、それが担保になるし、リスク耐性が高くなるので融資を受けやすくなります。
例えば、
Aさん:年収1500万円 自己資金100万円
Bさん:年収400万円 自己資金1000万円
この場合、融資を受けやすいのはBさんです。
自己資金があるという事は浪費癖がなく、経営能力が高いと捉えられます。また、修繕や空室時でも、資金があると対処できますので、安定した経営ができると判断されるのです。
お金を貸す側である銀行からすると、本当にその人に数千万、数億円の融資をしても返済が滞らないのか?という事が一番重要なポイントになってきます。事業主であるあなたの健全性をはかるという意味でも、自己資金は重要な判断基準となるのです。
最近では、
「頭金ゼロで不動産投資ができる」
といううたい文句で、不動産投資をすすめる業者もいますが、実際のところ、これは本当のゼロではなく、手付金が必要となります。また、突発的な出費が発生したのに、自己資金がなかったために対応できず、物件が差し押さえられたケースもあります。
やはり、自己資金は必要ですし、その額が高いほど、リスクは避けられるでしょう。
更には、一棟目の物件を購入する時に、頭金として自己資金を多く投入しないことです。現金はできるだけ手元に置いて、財務力が高いことをアピールするのです。すると、二棟目や三棟目の購入の際にも、スムーズに融資を引くことが出来るようになるでしょう。
自己資金を使わない方法は、フルローン、オーバーローンをうまく利用することです。フルローンやオーバーローンをすると返済比率が高くなりますが、50%を超えない範囲であれば、リスクはコントロールできるでしょう。
番外編 使える金融機関を自分で開拓するのも重要
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融資の方法は金融機関によって特色があり、一つの金融機関で断られても、他の金融機関では全く問題なく融資を受けられることがあります。中には、同じ銀行であっても、支店によって対応が異なるところもあります。月収100万円を目指すのであれば、不動産会社の提携金融機関に頼らず、自ら金融機関を開拓していく必要があるのです。
融資をしてくれる金融機関は主に、
- 都市銀行(メガバンク)
- 地方銀行
- 信用金庫、信用組合
- ノンバンク(資金の貸し付けを行う金融機関)
などがあります。
都市銀行や一部のノンバンクは、融資対象者の居住地や勤務先、融資対象物件の所在地は関係なく、ある程度決められた基準や条件、限度をクリアしていれば、融資を受けやすくなります。
地方銀行や信用金庫、信用組合などは、融資対象者の居住地または勤務先、融資対象物件が、本支店の近くいないと、基本的に融資はしないことが多いです。
これらの特徴も頭に入れておくと、融資を受ける金融機関を選ぶのに役立ちます。
また、物件の紹介をしてもらっている不動産業者に紹介してもらう方法もあります。たとえ、直接融資に繋がらなくても、融資を受けるための情報を仕入れることはできます。
最初は、金融機関に融資の相談に行って、わからない点を質問するだけでいいのです。開拓しているうちに、手応えのある金融機関がわかってくるはずです。医者や弁護士という高属性でない場合は特に、足を使って金融機関を開拓する努力と根性が必要なのです。
まとめ
不動産投資での月収100万円は、家賃収入ではなくフリーキャッシュフローでの100万円を目指しましょう。FC月収100万円を目指すのであれば、最低でも3億から5億の投資額が必要になってきます。
ただし、どんなに属性が高くても、個人では3億円の融資が限界です。そのため、法人化してプロパーローンを活用する必要があります。プロパーローンを組めるようになれば、融資額は青天井となり、投資スピードがアップします。
法人化して融資を受けるためには、実績も必要となることを覚えておきましょう。法人としての信用力が重視されます。
4億の投資を引き出すには、次のような融資戦略が必要になります。
- 法人で融資を受ける
- 収益力の高い物件を購入する
- 積算力の高い物件を購入する
- 資金力を高める
特に初心者の場合、物件探しにばかり目を奪われて、融資のことは不動産業者任せにしてしまうことがあります。FC月収100万円を目指すのであれば、最初の一棟目からしっかりとした融資戦略を立てておかないと、後々、後悔することになってしまうのです。
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