軽量鉄骨の耐用年数は1種類ではない?

ハウスメーカーごとに耐用年数は異なる?

 

建物の構造は大きく分けて、RC物件、SRC物件、重量鉄骨、軽量鉄骨、木造の5種類になる。構造によって、販売価格、引っ張れる融資額、減価償却の期間、メンテナンス費用などに大きな違いが出てくるので、不動産投資において、どの構造の物件を選ぶかは非常に重要だ。

投資家によっては、RC構造しか手を出さない、築古の木造で高利回りを狙う、など構造別に投資基準を設けている人も多い。これから不動産投資を始めようと思っているのなら、手ごろな価格の軽量鉄骨の物件も候補に挙がるのではないだろうか。

 

しかし軽量鉄骨について調べていくと、耐用年数が「19年」と「27年」の2つあることに気が付くだろう。なぜ、軽量鉄骨には2種類の耐用年数があるのだろうか。

ここでは軽量鉄骨について、その特徴やメリット・デメリットについて解説していく。ハウスメーカーごとの特徴も記載していくので、ぜひ参考にしてほしい。

 

軽量鉄骨造とは?アパートと戸建てで耐用年数は変わる?

軽量鉄骨とは、厚さが6mm未満の鋼材のことを言う。

主要部材を前もって工場で生産し、現場で組み立て設置する「プレハブ工法」で作られるのが一般的で、工期が非常に短く済むため建築コストが安く済む半面、同じようなデザインになりやすく個性が無いとも言える。

鉄骨に厚みがないため、3階建て以上の建物にはあまり向かないと言われていたが、最近では軽量鉄骨の3階建て4階建も見かけるようになってきた。

コマーシャルでよく耳にするハウスメーカー、例えば、大和ハウスや積水ハウス、パナホームが作る注文住宅や賃貸アパートの多くは、軽量鉄骨のプレハブ工法で造られている。

 

軽量鉄骨には法定耐用年数が19年と27年の2種類ある。「自宅用の一戸建てと収益物件のアパートで違ってくるのか?」という質問を受けることがあるが、それは違う。

耐用年数は、用途によって分けられるわけではない。次の項で詳しく解説していく。

 

国税庁が発表している軽量鉄骨の耐用年数は19年?27年?

19年と27年。8年の違いがあるが、これはいったい何の違いから生じるのだろうか。

国税庁が発表している法定耐用年数の基準では、軽量鉄骨は「金属造」というカテゴリに入る。金属造は、厚みによって次のように分かれる。

 

金属の厚み 法定耐用年数 償却率(定額法)
○ 3mm以下 19年 0.053
○ 3~4mm以下 27年 0.038

 

ちなみに4mmを超えると法定耐用年数は34年となる。それゆえ、4mmを超えた鉄骨を「重量鉄骨」と呼ぶ場合も稀にある。(重量鉄骨を4mm以上とするか6mm以上とするかは諸説ある。)

これから購入する物件の鉄骨の厚さが何mmなのか、業者の営業マンは把握していなことが多い。それどころか、素人が見ても軽量鉄骨と思われる物件を、重量鉄骨だと言い張る業者もいる。

購入前に確実に鉄骨の厚さを知りたいのであれば、直接メーカーに問い合わせるのが一番早いだろう。

 

軽量鉄骨造のデメリットとは?

 

不動産投資において軽量鉄骨にはどのようなデメリットがあるだろうか。考えられるものを挙げてみた。

  • 耐久年数が短い
  • 低層物件が多く、リフォームがしにくい
  • 遮音性に劣る
  • 積算評価が低いため、銀行融資が通りにくい

耐久年数が短い

鉄骨の厚さが3mm以下のものは言うまでも無いが、3~4mmのものでもSRCやRCと比較して、耐久年数はどうしても短くなる。

長持ちさせるにはメンテナンスが欠かせないため、築古物件の場合は、その分のコストを多めに見積もる必要がある。

低層物件が多く、リフォームがしにくい

軽量鉄骨は素材が軽く、枠組みだけでは強度が十分に取れないため、どうしても低層物件に限られてしまう。

また、強度を増すために壁部分に筋交いを入れるのが一般的で、木造のように壁を壊して2部屋を1部屋にする、などの間取り変更に柔軟に対応できない。(新しいものは筋交い無しのものもある)

遮音性に劣る

床や壁に厚みがないため、コンクリート造の物件と比べて遮音性は劣る。

騒音で住人同士のトラブルが発生する心配もあるため、防音対策がどれくらい取られているのか、事前に確認する必要があるだろう。

積算評価が低いため、銀行融資が通りにくい

積算評価は木造とほぼ同じ評価となり、築古物件は融資を引っ張るのに苦労することが多い。融資を受けられたとしても期間が短く、返済比率が高くなってしまうのもデメリットだ。

 

軽量鉄骨造のメリットとは?

しかし街を見渡せば、軽量鉄骨と思われるアパートや一戸建てがたくさんある。次のようにメリットが多いからだろう。

  • 物件価格が安く、固定資産税も安い
  • 利回りが良い
  • 修繕費・解体費が安い
  • 減価償却費が多く取れる

物件価格が安く、固定資産税も安い

RC構造などと比べると建物価格が圧倒的に安いので、多額の借入をしなくても手に入れやすい。また、その分固定資産税も安く済むので、キャッシュが残りやすい。

利回りが良い

木造と同様、利回りの良い物件が多い。築年数が古くなるほど高利回りになる傾向だ。

修繕費・解体費が安い

エレベーターの無い物件がほとんどで、修繕費はあまり掛からない。特に配管などの修繕はRC物件よりも簡単で安上がりだ。

また、最終的に取り壊すことになっても解体費が安く済む。

減価償却費が多く取れる

節税目的で不動産投資を行うのであれば、減価償却としていくら計上できるかは非常に重要だ。軽量鉄骨は法定耐用年数が短いので、その分減価償却費を多く計上できるため、節税効果が期待できる。

例えば、耐用年数19年の軽量鉄骨で築15年の物件を購入したとする。建物の価格が2,000万円だとして、残存年数は、19-(15x0.8)=7年となるので、7年間は毎年約286円を減価償却費として計上できる。

家賃収入が年間500万円だったとして、修繕費や管理費に20%の100万円。これに減価償却費286万円を計上したら、所得は114万円となる。500-(500X20%+100)=114 ←この金額に課税される

もし減価償却費が半分以下の100万円程度だったら、所得は300万円。その分多く課税されてしまい、全く節税効果が得られなくなってしまう。

 

ダイワハウス・積水ハウス・パナホームで耐用年数が変わる?

どれも名だたるハウスメーカーだが、それぞれ耐用年数は違うのだろうか。

一般的に、これらの大手ハウスメーカーの軽量鉄骨物件は、骨格材に肉厚2.3mmと3.2mmの鉄骨材を組み合わせて使用することが殆どだ。1階の重要な柱にだけ3.2mmの鉄骨材を使い、他の大部分は2.3mmを使用するケースが最も多い。

大手ハウスメーカーだから、全ての鉄骨で耐用年数27年の3~4mmのものを使っているのでは?と思いがちだが、そうでもないのだ。

その物件の土地の特性に合わせて、鉄骨の太さを変えている場合もあるので一概には言えないが、耐用年数の評価として用いられるのは、開口部周辺に用いられる鉄骨となるので、多くのハウスメーカーの軽量鉄骨は、法定耐用年数19年と見ておくのが無難だろう。

 

各ハウスメーカーの住宅の特徴は?60年間はもつ?

有名ハウスメーカーの物件が木造よりも耐用年数が短い…。

しかしこの数字はあくまでも「法定耐用年数」であって、実際の使用可能年数ではない。きちんとメンテナンスをしていれば、かなり長く使用することが出来るのだ。

ここでは各ハウスメーカーごとに、その特徴を見ていきたい。

ダイワハウス

ダイワハウスは大和ハウス工業の住宅販売部門で、「売り上げはハウスメーカートップ」と言われている。

しかしその内訳は、商業施設などの割合が多く注文住宅に限ってみると、ややランクは下がる。もともと軽量鉄骨系プレハブ工法がメインだったが、最近は木造にも力を入れている。

鉄骨住宅では困難とされていた「外張り断熱」を実現し、構造体全体を断熱材で包み込むことにより、厳しい外部環境からの影響を抑え、優れた省エネ性と高耐久性を確保している。

錆び対策として、主要な構造体にすみずみまで塗膜が行き渡るようカチオン電着塗装を、1階の柱部分は4層の防錆処理を施している。

気になる保証やアフターケアは、次のようになっている。

  • 構造耐力上主要な部分の保証・・・20年
  • 雨水侵入、防蟻保証・・・10年
  • 無料点検・・・引き渡し後、1ヵ月後、6ヵ月後、1年後、2年後、5年後、10年後、15年後、20年後、25年後
  • 有料点検・・・30年後、35年後、40年後、45年後、50年後

積水ハウス

積水ハウスは業界最大手のハウスメーカーであり、平成28年1月時点の累計販売戸数は228万戸と他社を圧倒している。設計の自由度は低いが、多種多様なラインナップを揃え顧客の要望に応じている。

以前はオリジナル制震システム「シーカス」を前面に押し出していたが、近年では、国の省エネ基準より断熱性を約30%高めた高断熱仕様を採用した、「グリーンファースト」と呼ばれるエコロジー商品に力を入れている。

錆び対策として、下地塗装の上に亜鉛メッキ、更にその上にカチオン電着塗装と3層塗装をしている。

保証やアフターケアは次の通り。

  • 構造躯体と雨水侵入防止部分・・・20年
  • 無料点検・・・引き渡し後、5年目、10年目、15年目
  • 有料点検・・・20年以降60年目まで10年毎

パナホーム

パナソニックグループ系のハウスメーカーであり、仕様や設備は基本的にパナソニック製となる。設計の自由度が低いと言われる軽量鉄骨の中で、15cm刻みの設計や、大空間・大開口も可能である。

外壁材として使用されている高触媒タイル「キラテック」は、壁に珪藻土を練り込んだ石膏ボードを使用しているため調湿効果が非常に高い。また、「家まるごと断熱」として天井や外壁、基礎まで断熱材を用いており、夏は涼しく冬は暖かい。

錆び対策として、耐食性向上のため亜鉛めっきにアルミとマグネシウムを添加している。また、鉄骨にリン酸亜鉛処理を施した後、粉体の樹脂塗料を吹きかけることで、厚くて丈夫な皮膜をつくり、酸素や水分を確実に遮断している。

保証やアフターケアは次の通り。

  • 構造耐力上主要な部分・・・20年
  • 無料点検・・・引き渡し後、3ヵ月後、1年後、2年後、3年目以降5年毎(25年目まで)
  • 有料点検・・・25年後以降60年目まで(5年毎)

 

各ハウスメーカーのアフターケアに注目してほしい。どのメーカーも50~60年まで点検を継続している。

法定耐用年数が19年と木造よりも短いが、メンテナンスさえきちんと行えば、軽量鉄骨は非常に長持ちする構造なのだ。耐用年数超えの物件だからといって敬遠する必要はなさそうだ。

ただ、前のオーナーがきちんとメンテナンスしていたとは限らない。結露や雨漏りによって鉄骨に錆びが発生していたら、想定通りにはいかないだろう。購入前に専門家に診断してもらう事も必要だ。

 

まとめ

軽量鉄骨は6mm未満の鋼材のことを言い、耐用年数は鉄骨の“厚み”によって次のように分けられる。

  • 3mm以下・・・19年
  • 3~4mm以下・・・27年
  • 4mm超・・・34年

 

大手ハウスメーカーの軽量鉄骨の多くは2.3mmを採用しており、耐用年数は19年となることが多い。しかし、耐用年数と実際の使用可能年数は違う。

大手ハウスメーカーの定期点検は50~60年。メンテナンスさえしっかりしていれば、耐用年数を超えた物件でも長く住むことが可能だ。

軽量鉄骨はRC構造などと比べて、「積算評価が低いため、銀行融資が通りにくい」などのデメリットがあるが、「物件価格が安く、減価償却費を多く取れる」などメリットも多い。

メリット・デメリットをよく吟味して、自分の投資スタイルを決めてほしい。




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