木造の寿命は耐用年数と同じで22年くらい?

木造だと融資が下りないって本当?

実際は何年くらい持つの?

 

不動産投資において、どの構造の物件を選ぶかは非常に重要だ。初めの1棟目にどの構造のものを購入するかは、その後の投資環境を左右するため、特に慎重にならざるを得ない。

建物の構造は大きく分けて、RC物件、SRC物件、重量鉄骨、軽量鉄骨、木造の5種類になる。手ごろな価格で利回りの高い木造物件は非常に魅力的に見えるが、木造は融資を引きにくいため、初心者は手を出さない方が良いとも言われている。

 

ここでは木造について、その特徴やメリット・デメリットについて解説していく。なぜ木造は融資を引き出しにくいのか、また、上手く融資を引き出せた時の注意点などについても触れていくので、ぜひ参考にしてほしい。

 

木造物件とは?アパートと戸建てで耐用年数は変わる?

木造物件とは、壁・柱・床・梁・屋根など、主要構造部に木材を使った建築物を指す。

日本の住宅の半分以上は木造住宅が占めており、軽くて強度があり加工が容易なため、賃貸アパートでも多く採用されている。

日本の気候風土に合っており、通気性が良く、アレルギーの原因となるカビやダニが発生しにくいが、コンクリート造に比べると外気温の影響を受けやすい。

 

自宅用の一戸建てと賃貸アパートでは、同じ木造でも設計の段階から違ってくる。一般的に賃貸物件は防音・断熱・内装・設備などの点で、自宅用よりワンランク下の材質を使っている事が多い。

しかし法定耐用年数では、両者の間に違いは無い。賃貸アパートも自宅用一戸建ても、“住居”というカテゴリーで同じ扱いになる。

 

国税庁が発表している木造の耐用年数は22年?

国税庁が発表している木造住居の耐用年数は、「22年」だ。RCやSRC造の47年と比べて25年も短くなる。だからといって、木造が22年で寿命を迎える訳ではない。

日本の木造住宅の平均寿命は27年または30年と言われているが、この数字は取り壊された建物の平均築年数であり、正確な数字とは言えない。実際は、築40年、50年経過していてもまだ取り壊されていない建物が多く有り、これらは数字に反映されていない。

木造住宅は、適切な施工とメンテナンスを行えば、最低でも100年は持つと言われているのだ。

 

日本最古の木造建造物は築何年?

 

日本最古の木造建築といえば、607年に聖徳太子が建立した「法隆寺」だ。

670年に落雷により全焼したとの記録があるが、使用されている木材の伐採時期は、650~690年代のものが多いと言われている。最も古い五重塔の心柱は、594年に伐採されたものである。

諸説あるが、法隆寺は「築1300年」。日本どころか世界最古の木造建築であることは間違いない。良い材質を使い、丁寧に守っていけば、木造住宅でも長持ちする見本のようなものである。

 

木造物件のデメリットとは?

木造でも手入れ次第で長持ちはするが、法定耐用年数はあくまでも22年だ。また、自然災害などにも弱い面がある。不動産投資における木造のデメリットは次の通りだ。

  • 積算評価が低く、長期融資が引き出しにくい
  • 火事に弱い
  • 地震に弱い
  • 防音・遮音性能に劣る
  • 品質にバラつきがある
  • シロアリなどの害虫被害

積算評価が低く、長期融資が引き出しにくい

金融機関は、耐用年数から築年数を引いた期間しか認めないのが基本だ。木造は法定耐用年数が22年と短いため、築古の物件は長期融資を引き出すのが難しい。

何とか融資を引き出せても、期間が短いため返済比率が高くなってしまい、キャッシュフローに多大な影響を与えてしまう。

火事に弱い

木材は可燃性なので、どうしても火には弱い。新しいものは、外壁に燃えにくい材料が使用されていたり、内装にも燃えにくい石膏ボードを使っているが、構造部が木なので、火に弱い事に変わりは無い。

特に怖いのが、全焼、延焼だ。鉄筋コンクリート造の場合は、火災が発生した住戸だけで終息する仕組みになっているが、木造は一室で済まない事が多い。

中古木造アパートを購入する前には、耐火構造がどのようになっているのか確認する必要がある。

地震に弱い

木造は軽くてしなやかで強度がある。しかしRC造などと比べると相対的に地震に弱いのは否めない。

昭和56年の新耐震基準以後の建物は、阪神淡路大震災では被害を受けなかったが、昨年の熊本地震ではこの耐震基準を満たした建物が51棟も倒壊してしまった。

建築時に地盤調査と必要な地盤補強がきちんと行われていれば、ほぼ安心だが、中古物件でそれを確認することは難しい。プロに診断してもらう事も検討するべきだろう。

防音・遮音性能に劣る

木造の壁は芯材を内装パネルではさんだだけの構造であり、素材自体も軽いため、防音・遮音性能は期待できない。

最近の建物は、戸境壁や外壁に防音・遮音材を充填しているものもあるが、築古の物件でそこまで配慮しているものは殆どないだろう。

品質にバラつきがある

木造は鉄骨構造と違い、現場で木材を組み上げて建築する。よって、職人の腕や施工会社の品質管理体制によって物件の品質にバラつきが出やすい。

構造躯体だけでなく、外装や内装工事においても現場加工が基本となるため、当り外れが大きい。

シロアリなどの害虫被害

木造住宅ならではの被害として、シロアリの構造材への浸食が挙げられる。

対策としては、5年毎の防蟻点検と薬剤散布が必須なのだが、前のオーナーがきちんとメンテナンスしていたのか、確認することは難しい。

 

木造物件のメリットとは?

しかし投資家の中には築古の木造物件ばかりに投資している人もいる。木造には木造のメリットがあるのだ。

  • 減価償却が多く取れる
  • 購入価格が安く、利回りが高い
  • 修繕が容易で安い
  • 固定資産税が安い
  • 取り壊し費用が安い
  • 建築費が安く工期が短い
  • 間取りやデザインの自由度が高い

減価償却が多く取れる

法定耐用年数が22年と短い点は、節税面でメリットとして活かすことも出来る。耐用年数が短ければ、減価償却費を多く計上できるため節税効果が非常に高くなる。

例えば、築20年の物件を購入したとする。建物の価格が2,000万円だとして、残存年数は、22-(20x0.8)=6年となるので、6年間は毎年約333万円を減価償却費として計上できる。

家賃収入が年間450万円だったとして、修繕費や管理費に20%の90万円。これに減価償却費333万円を計上したら、所得はたったの27万円となる。450-(90+375)=27

不動産所得は本業の所得と合算されて税金の計算をするので、所得をマイナスにすることが出来れば、本業で払った税金が丸々帰ってくることもある。

購入価格が安く、利回りが高い

築古であればあるほど価格が安くなり、実質土地の値段で購入出来ることもある。

地方では表面利回りが20%を超えるような超高利回り物件も珍しくない。

修繕が容易で安い

木造は他の構造に比べて比較的に単純なため、修繕の手間も費用もそれ程掛からない。特に水回りなどの配管は容易に交換できるので、リフォームやメンテナンスがしやすい。

デメリットの項で挙げた白アリ被害も、ジャッキアップして躯体を入れ替えることで対応できる。

固定資産税が安い

建物自体が安く、法律上の経年劣化も早いため、固定資産税は安くなる。

同じ床面積でもRC造は、木造の5割増しになる。20年運用した場合、RCの4分の1程度の納税額で済む。

取り壊し費用が安い

取り壊すことになったとしても、構造が単純なため取り壊し費用が安く済む。

木造の場合は、坪あたり1.5万円~5万円ほどで取り壊しができる。RC造の場合は、坪あたり3万円~7万円ほどはかかるので費用はかなり変わってくる。

建築費が安く工期が短い

新築物件への投資を考える場合でも、木造は工期が短く建築コストを抑えることが出来る。

一般的に1坪あたりの建築費は約50万円と言われており、工期は一般の一戸建てとほぼ同じ、4~6ヶ月程度だ。工期が早ければ、家賃収入も早く得ることが出来る。

間取りやデザインの自由度が高い

木造は構造体さえしっかりしていれば、他の部分は融通が利くため、リフォームや増築の自由度が高い。

ボロボロの築古の物件を安く手に入れて、3点ユニットを改修したり、2部屋を繋げて1部屋にしたりして、魅力ある部屋に再生して高く貸し出すことも可能だ。

 

耐用年数が短い木造はどんな投資家に向いている?

では木造物件はどんな投資家向けの物件なのだろうか。

耐用年数が短い事で生じる、「融資面」と「減価償却費」に対するメリット・デメリットから、次のような人に向いていると言える。

  • 現金で購入できる人
  • 節税が目的のメインである人
  • キャッシュフロー重視の人

 

これらに当てはまるのが、リタイア間近の会社員や富裕層だろう。

木造は融資が受けにくいため、現金一括か少額の融資での購入になる。定年間近であれば、長々と減価償却するより定年までの数年間に一気に償却費を計上した方が、節税面でお得だろう。

また、土地値での購入であれば資産価値があるので、キャッシュフロー重視の投資家には非常に投資効率の良い物件である。

反対に、レバレッジを効かせて一気に投資規模を拡大しようと考えている人には、あまりお勧めの構造とは言えないだろう。

 

耐用年数以上の融資期間を組むには?

上で、金融機関は、「耐用年数-築年数」の融資しか認めてくれないと書いたが、金融機関の投資基準は全て同じという訳ではない。

耐用年数以上の融資期間を認めてくれる金融機関も存在する。

日本政策金融公庫

日本政策金融公庫の理念には、

政策金融の的確な実施 国の政策の下、民間金融機関の補完を旨としつつ、社会のニーズに対応して、種々の手法により、政策金融を機動的に実施する。
(出典:基本理念及び経営方針/日本政策金融公庫)

 

と記載されている。他の金融機関で審査が通らなくても、日本政策金融公庫なら通る可能性がある。

他にも次のような特徴がある。

  • 他の金融機関に比べて圧倒的に金利が低い
  • 融資の相談がしやすく、事業のアドバイスをしてくれる
  • 審査の可決率が高い

 

初めの1棟目から、銀行から多額の融資を引っ張るには、余程属性が高くなければ難しいだろう。だからといって、諦めるのはまだ早い。日本政策金融公庫相談だけでもしてみてほしい。

ノンバンク

法定耐用年数オーバーの物件でも、サラリーマンであるならば、ノンバンク系の金融機関から融資を受けられる可能性がある。高年収の上場企業社員なら、給与を担保にして数億円まで借入可能なはずだ。

ただしノンバンク系でも、RCのみで木造には融資しない、共同担保を要求する、など融資条件は異なる。融資条件は支店や担当者によっても変わってくるので、最新動向に注意する必要がある。

 

耐用年数以上の融資期間を組む際の注意点とは?

耐用年数以上の長期融資を組むことに成功すれば、月々の返済比率が低くなる。その後の運営に好影響だと思われるが、次のように、いくつか注意点がある。

  1. 金利の支払い総額が増加する
  2. 債務超過になりやすい
  3. 売却が出来なくなる
  4. 信用毀損状況になり、次の融資が難しくなる
  5. すぐにデッドクロスになる

1.金利の支払い総額が増加する

融資期間が長いと、当然だが金利の支払総額は増加する。

例えば、融資金額3,000万円で金利4.5%、元利均等返済、返済期間20年の場合、金利総額は約1,555万円になる。毎年約228万円ずつ返済していくが、5年経過しても元本の減りが遅く、約2,600万円も残債が残る。

2.債務超過になりやすい

銀行は、物件の積算評価よりも残債の方が高い場合、「債務超過」とみなす。

耐用年数以上の融資期間を組むことが出来ても、上で見たとおり、残債はなかなか減っていかない。しかし、積算評価(土地評価額+建物評価額)の建物評価額部分は、年々下がっていくので、残債の方がすぐに多くなってしまうのだ。

債務超過とみなされると「リスクがある貸出先」という評価を受け、追加融資を受けづらくなる。

3.売却が出来なくなる

途中で物件を売却したくなっても、残債以上の価格で売却できない可能性が高くなる。

築年数が経過すればするほど売却価格は低くなるが、残債が減るスピードが遅いので、バブルの時のように土地が値上がりしない限り、残債以上の価格になることは難しいだろう。

残債を一括返済できなければ売却は不可能なので、持ち続けなければならなくなる。

4.信用毀損状況になり、次の融資が難しくなる

法定耐用年数オーバーの融資を受けている場合、実際には収益を上げているのに、収益性「ゼロ」と評価する金融機関がある。そうなると信用毀損の状況となるため、次の融資審査で非常に不利になる。

金融緩和の影響で、法定耐用年数超えを気にしない銀行も増えているので、銀行の融資条件を普段からチェックしておく必要がある。

5.すぐにデッドクロスになる

減価償却費を計上できる期間が短く、1回に計上できる金額が大きいのは、節税面ではメリットでもあるが、償却期間が終わった途端、デッドクロスに陥る危険がある。

償却期間中にどれだけキャッシュを手元に残せるか、償却が終わったらすぐに売却できるのか、事前に対策を立てておく必要がある。

 

まとめ

木造は、法定耐用年数は22年と短いが、日本の気候風土にマッチした構造であり、きちんとした施工とメンテナンスさえ怠らなければ、100年は長持ちすると言われている。

しかし、法定耐用年数から築年数を引いた期間しか融資をしない金融機関が多いため、多額の現金を用意できる投資家に向いている。

 

一方、法定耐用年数が短いというのは、減価償却費を多く計上できる、というメリットになる。そのため、短期間で減価償却を終わらせたい、節税目的の方にも向いている。

耐用年数オーバーの物件でも長期間の融資を認めてくれる金融機関もある。しかし、建物の評価額が下がっていくのに対し残債がなかなか減らないため、債務超過に陥り売却チャンスを逃したり、次の融資が受けられなくなるリスクがある。

 

様々なリスクやデメリットのある木造だが、高利回り物件を上手に運用している投資家もいる。安易な気持ちで手を出すのには賛成しないが、リスク管理が出来るのなら挑戦してみても良いと思う。




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