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不動産を購入する際に必要な諸経費を事前に考慮していない場合、物件購入後に資金が足りなくなり最悪の場合自己破産に陥る可能性がある。特に億を超えるような大型のRC物件などは、諸経費だけで数百万円もかかるので、決して無視できない金額である。

この諸経費は、内容によって必要になる時期も金額も変わってくる。逆に考えると、諸経費の項目とその諸経費が必要になる時期が分かっていれば対策を打つことができるのだ。

ここでは、不動産購入時に必ず必要になる諸経費について纏めたい。

不動産購入時にかかる諸経費を大雑把に計算すると?

不動産購入時にかかる諸経費を簡略して計算すると、物件購入時の8〜10%ほどかかる。

例えば1億円の物件を購入する場合。
諸経費は800万円から1000万円ほどかかることになる。

頭金が必要なアパートローンなどは、これとは別に1割近い金額が必要になるため、物件の購入価格の2割ほどを事前に準備しておく必要があるのだ。

私の場合、収支計算をするために早急に概算を出したい場合は、この数値を使ってシミュレーションを行う。スピード勝負の物件の場合は、簡易的計算をする事を推奨する。

不動産購入時に必要な諸経費の詳細な内訳とは?

不動産を購入する場合、以下のコストがかかってくる。

1、不動産仲介手数料

2、土地・建物にかかる消費税

3、所有権を登記する場合の登録免許税

4、司法書士手数料

5、契約書に添付する印紙税

6、金融機関への融資手数料

7、固定資産税

8、不動産取得税


1、不動産仲介手数料とは

不動産仲介手数料とは、不動産の売買の際に仲介業者に支払う費用の事を言う。業者に買付を入れたり、売却依頼をするだけでは支払う必要はなく、仲介手数料とは成功報酬であるため、実際に契約が成立した段階で支払う費用である。

仲介手数料の金額は以下のように不動産の売買価格によって変わってくる。1億円の物件を購入する場合は、仲介手数料だけで306万円もかかるのだ

また、下記の仲介手数料には消費税もかかってくるので注意をしてほしい。ただし、売主が個人で「投資用」でなく居住用の自宅の場合は消費税納税事業者には該当しないため、消費税の支払いは不要となる。

不動産の売買価格 手数料の上限
200万円以下 5%
200万円超から400万円以下 4%+2万円
400万円超 3%+6万円

2、土地・建物にかかる消費税

建物および土地にかかる税金は、売主が「個人」なのか「事業者」なのかによって変わってくる。投資用マンションの場合は、売主が個人の場合でも「事業」として見られるため消費税がかかるので注意が必要だ。

売主が「個人」 売主が「不動産会社」
土地 非課税 非課税
中古戸建 非課税 課税
新築戸建 課税
投資用戸建 課税 課税
中古マンション 非課税 課税
新築マンション 課税
投資用マンション 課税 課税

3、所有権を登録する場合の登録免許税

不動産を購入した後は、所有権を登録しなければ権利を主張できない。あり得ないと思うが、所有権の登録をせずに放置し、他人に勝手に登録してしまうと、権利上その土地建物は他人のものになってしまうのだ。

登録免許税=課税標準(固定資産税評価額)×税率(下記参照)

売買による所有権移転登記時の税率。

平成29年3月31日まで 平成29年3月31日以降
土地の税率 15/1000 20/1000
建物の税率 3/1000 20/1000

4、司法書士手数料

登記を自分で行わない場合は、司法書士に依頼をする事になる。
その際の費用として、ネットで調べる限りおおよそ以下の金額以上となる事が多い。

所有権移転登記:35,000~
抵当権設定登記:35,000~

※あくまで私のリサーチなので注意をしてほしい。

日本司法書士連合会で調べてもらうと分かるが、司法書士報酬(手数料)は自由化されている。その為、調べればもっと安い料金設定の司法書士もいれば、もっと高額な手数料をとる司法書士もいるだろう。とはいえ、登記にどれくらいの労力がかかり、どれくらいの費用なら採算が取れるのかを認識している司法書士が大半であると思う為、無理な交渉をして労力を費やすよりは、他の業務に時間を費やす方が効率が良いと考える。

5、契約書に添付する印紙代

売買が成立した場合、売買契約書や金銭消費貸借契約書(ローン契約書)に収入印紙を貼る必要がある。

金銭消費貸借契約書(円) 不動産売買契約書(円)
1万円未満 0(非課税) 0(非課税)
1万円超~10万円以下 200 200
10万円超~50万円以下 400 200
50万円超~100万円以下 1,000 500
100万円超~500万円以下 2,000 1,000
500万円超~1,000万円以下 10,000 5,000
1,000万円超~5,000万円以下 20,000 10,000
5,000万円超~1億円以下 60,000 30,000
1億円超~5億円以下 100,000 60,000
5億円超~10億円以下 200,000 160,000
10億円超~50億円以下 400,000 320,000
50億円超 600,000 480,000
契約金額の記載のないもの 200 200

6、金融機関への融資手数料

全ての銀行ではないが、融資手数料が発生する所もある
私の場合、第二地銀に融資を打診した際、支店から本部へ申請を上げるタイミングで5万円ほどの手数料がかかった。一方で、地銀に融資の打診をした際は、支店から本部へ申請を上げるタイミングでも手数料はかからなかったのである。

銀行の方針によって、手数料の金額や有無が変わってくるので、これから融資を打診する銀行はどのような形を取っているのか確認しておく事をすすめる。

7、固定資産税

固定資産税は市区町村の税金であり、毎年1月1日に不動産を所有している者にかかる税金である。1月1日時点での所有者が1年分の固定資産税を納めるのだが、不動産の売買が成約した場合は、日割り計算で清算をするのが通常である。

例えば、固定資産税が365万円だとして300日目に売買が成立したとする。
すると、365万円×(365日―300日)/365=65万円は買主が負担をする事になるのだ。

8、不動産取得税

不動産を取得すると、不動産取得税がかかってくる。不動産取得税の計算は以下で求める。

不動産取得税=固定資産税評価額×3%



土地の場合は軽減措置が取られており、以下の計算で算出される。

土地の不動産取得税=固定資産税評価額×1/2×3%



上記の軽減措置は平成21年3月31日までであり、4月1日以降は税率が4%に戻り、土地の不動産取得税が倍になる可能性もあるので注意が必要である。

※(公社)全国宅地建物取引業協会の発表で軽減税率は平成29 年4 月1 日以降も当面据え置きとなりました。


注意をすべき諸経費とは?

この中でも、費用の比率が大きい以下の諸経費は注意が必要だ。

・不動産仲介手数料
・所有権を登記する場合の登録免許税
・不動産取得税



不動産仲介手数料と登録免許税は、不動産購入時にかかってくるため、物件を購入する時には用意をしておかなければならない。

不動産仲介手数料

不動産仲介手数料に関しては、売買代金の3.15%+63000円が上限であるため、業者によっては交渉次第で一定の金額まで減額をしてくれることもある。ただし、業者と長期的にパートナーとして関係を構築して行きたいのであれば、この金額については無理に交渉をしない事を勧める。業者の利益となる部分がこの手数料であり、毎回強引な交渉をしてくるような買主に対しては、いい物件を紹介しなくなったり、場合によっては関係が途絶えたりするからである。

不動産取得税

不動産取得税については、不動産取得時から3〜6ヶ月後に納付書による請求が来る。「忘れた頃に請求される」とネガティヴに取られることもあるが、準備期間がそれだけあるので、物件購入時に資金が足りなくとも、貯金をする猶予期間があると捉えることも可能ではないだろうか。

不動産所得税も分割払いが可能

裏技ではあるが不動産取得税も固定資産税同様に分割払いをする事が可能だ。原則は一括払いであるが、分割払いを希望する場合は、納付書が届き次第すぐに税事務所に問い合わせてみてほしい。

ただし、注意点が3つある

1つ目は、分割払いにする理由の説明が必要な事である。
何度も繰り返すが、不動産取得税は一括払いが原則である。そのため、分割払いを希望する場合、彼等が納得し、上司や上層部に説明ができる理由を伝えなければならない。


2つ目は、分割による支払いの期間を1年も伸ばすことは出来ない事だ。
固定資産税の場合は1年間で4回の分割払いが可能であるが、不動産取得税の場合は最長でも半年程度である。半年間での支払いであれば、2回払いにしても、6回払いにしても交渉次第では可能となる事がある。


3つ目は、延滞金が発生する事だ。
税率は都度確認が必要であるが、年利で10%以上もの延滞金がかかってしまう。



上記の3点から分かるように、分割払いをすると余計な出費が増えてしまう。半年後には会社をクビになり、規模を拡大する為にどうしてもキャッシュを温存したいなどの、よっぽどの差し迫った理由がない限りは不動産取得税の分割払いはお勧めしない。

経費として計上できる諸経費とは?

諸経費を経費として計上できると利益が減って税金を少なくする事ができるが、不動産所得にかかる諸経費は全て経費として計上できるのであろうか。

上記で「登記に関する諸経費」は経費として計上できる

司法書士に支払う報酬は経費として計上が可能である。また、登録免許税や不動産取得税は納めた時に一括で経費にする事が可能である。不動産取得税は半年ほど遅れて請求が来るので、期をまたぐ事があるのだが、その場合であっても納税をした時に経費にする事が可能である。さらに、金融機関に支払う手数料も経費として計上可能である。私の場合は、H銀行に融資の打診をした際に5万円ほどの融資手数料が生じた。この融資手数料も経費として計上は可能である。

経費として一括清算ができないものとは?

経費として一括清算が出来るものもあれば、土地・建物の金額に上乗せをして減価償却として清算をする諸経費もある。土地・建物の金額に上乗せする事を「取得価額に含める」と言う為、業者と会話をする事も想定して覚えておいていただきたい。

・仲介手数料
・収入印紙
・固定資産税の清算金
・持ち回り


上記の諸経費は、取得価格に含まれるという事になる。
関西の一部のエリアの風習としてある「持ち回り」であるが、買主が本来継承されるはずの保証金・敷金が売主からもらう事が出来ない為、その分高く物件を取得しているとみなされ、取得価格に含まれてしまうのである。

土地は減価償却ができないので注意が必要!

ちなみに減価償却ができるものは、所有年数に応じて劣化が生じるものである。不動産の場合、建物は年数によって劣化をしていくが土地は劣化をしない。そのため、土地の代金分は減価償却ができないので注意が必要である。

地方のRC物件の場合、土地価格が低く建物価格が高いケースが多い。減価償却を多く取れるため、節税対策として地方のRC物件を戦略的に購入するケースもあるのである。

例えば1億円の物件を購入したケースを考える。
土地の金額が3000万円、建物の金額が7000万円とする。
仲介手数料は、(1億円×3%+6万円)×1.08(消費税)=360万円

この360万円を土地と建物で按分する事となる。
土地の取得価格
360万円×(3000万円/1億円)=108万円
建物の取得価格
360万円×(7000万円/1億円)=252万円



土地は減価償却ができないが、建物は減価償却が出来るので建物比率が大きいほどが節税に繋がる事が理解できたのではないだろうか。

まとめ

不動産投資では物件の取得時に数百万円の諸経費がかかるので、見逃す事が出来ないコストである。スピード勝負の物件の場合、大雑把にしか諸経費を算出できない場合もあるかと思うが、最終的な投資判断をする時には、正確に諸経費を算出する必要がある。

諸経費は、「仲介手数料」「登録免許税」「不動産取得税」が大きな配分をしめる。物件の購入時にはこの金額を用意しておかなければならない。しかし、どうしても用意ができない場合は、分割払いなどで支払いのタイミングをずらす事も可能だ。ただし、その分リスクも伴う為、慎重に判断をしてほしい。

また、それでも諸経費の捻出ができない場合、諸経費分の融資を組むという方法もある。この方法については別途紹介したいと思う。気を付けなければならないのは、無理をして購入をしても十分にキャッシュが回る物件であるという事である。不動産投資は熱くなると失敗する可能性が高くなる。買いたい病に負けず、冷静な判断をしてほしい。




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