法定耐用年数について

重量鉄骨の耐用年数は何年?減価償却の具体的な計算方法は?

重量鉄骨造と軽量鉄骨造は何が違うの?

重量鉄骨造はどのように減価償却するの?

法定耐用年数って何年?

こういった疑問に答えていきます。

こんにちは、トシユキです。

27歳から不動産投資を始めて、今では31室のオーナーをしています。

不動産投資家が物件を購入するときに、一番に注目するのは利回りかもしれませんが、「耐用年数がどれくらい残っているのか?」も重要なポイントになります。

なぜなら、すでに耐用年数を超えていたり、残存年数が短い築古物件は、融資が下りなかったり、融資条件が悪くなってしまうケースがあるからです。

重量鉄骨造は耐用年数が木造よりも長いので、融資が引きやすく投資家から好まれる構造です。

ただ、重量鉄骨造と軽量鉄骨造の違いや、耐用年数の違いが分かりにくく、シミュレーションをするときに何年で計算をすればいいのか悩んでしまうこともありますよね。

ここでは、重量鉄骨造と軽量鉄骨造の違いや、減価償却の仕方について解説してきます。

減価償却の手順は一度覚えてしまえば今後も使えるノウハウなので、ぜひ参考にしてみてください。




重量鉄骨造と軽量鉄骨造の違いとは?

重量鉄骨造と軽量鉄骨造の違いは、躯体に使われる鉄骨の厚さによって見分けることが出来ます。

使用している鉄材は同じものですが、

  • 鉄骨の厚さが6mm以上なら「重量鉄骨」
  • 6mm未満ならば「軽量鉄骨」

と区分されています。

重量鉄骨は厚さ6mm以上のH型銅を使用した構造で、主にビルやマンションなど大規模な建物に用いられています。賃貸物件ではマンションのような少し高級な物件に採用されることが多いですね。

間口を開くことが出来るため、間取りのバリエーションも多く、1Fを店舗や駐車場にした物件もよく見かけます。地震にも強く、住人同士の振動音もさほど気にならないという特徴があります。

軽量鉄骨は3~4mmのリップ溝形銅管などを使用した構造で、間取りが制限されることが多いため、住宅や小規模な店舗、倉庫などに用いられます。賃貸物件では、2階建てのアパートやコーポに多く採用されています。

厚みが少ないので、外部からの音や振動が伝わりやすいのが難点ですが、防音材や遮音材である程度は解消されます。

建築コストは鉄骨が薄ければ薄い方が安くなります。解体時も同じです。

ただし、同じ鉄材ですので「錆に弱い」「熱に弱い」などの弱点はほぼ同じです。




国税庁が発表している重量鉄骨造の耐用年数は34年?

重量鉄骨造と軽量鉄骨造では、減価償却する際の法定耐用年数が違います。こちらは厚さ6mmでは区分されません。

骨格材の肉厚 法定耐用年数
4mmを超えるもの 34年
3mmを超え4mm以下のもの 27年
3mm以下のもの 19年

税法上では、4mmを超えた、法定耐用年数34年のものが重量鉄骨造と呼ばれることになっています。有名ハウスメーカーの軽量鉄骨アパートには、肉厚2,3mmの鉄骨材を使用することがほとんどで、稀に3.2mmの鉄骨材を使用しています。

耐用年数に15年も差があると、減価償却費の計上に影響が出てくるのは当然ですが、融資にも大きな影響を与えることになります。

なぜなら、多くの銀行は耐用年数超えや残存年数が少ない物件への融資を渋るからです。

軽量鉄骨だと木造の22年より短く、融資を受けるのが一番難しい物件になります。

物件概要にある「鉄骨造」に要注意!

物件概要を見ていると、構造の欄が「鉄骨造」と記載されていて、重量鉄骨なのか軽量鉄骨なのかはっきりしないものをよく見かけます。

明らかに軽量鉄骨だろうと思われる物件でも、業者の営業マンが「重量鉄骨です!」と言い張るケースもあるので要注意です。

次の点に注目すると大まかですが両者の違いが分かります。

1.よく見かける有名ハウスメーカーの2階建て物件はほとんどが軽量鉄骨

2.見学の時に階段や廊下を歩いて振動の揺れを感じたら、軽量鉄骨の可能性が高い

3.3階建て以上の物件は、ほとんどが重量鉄骨




積水ハウスの重量鉄骨は耐用年数が伸びるの?

重量鉄骨もハウスメーカーや工務店によって躯体の耐震性や耐久性に差が出てきますが、しっかりした躯体なら耐用年数が伸びるということはあるのでしょうか。

例えば積水ハウスは、3,4階建ての重量鉄骨の賃貸マンション、”べレオ“を展開していますが、このシリーズの物件はH型鉄筋骨をハイテンションボルトで接合しています。

このボルトは超高層ビルの建築に用いられているもので耐久性が非常に優れています

また、柱と基礎の接合部に高強度のSS490銅を使用していて、M24のアンカーボルト固定をしています。このため、震度7クラスの地震でも倒壊しない「耐震等級3」を備えているのです。

「耐震等級3」が凄いかどうかは、パッと分かりにくいですが、震度7クラスでも倒壊しないというと、その頑丈さがイメージしやすいですよね。

他の重量鉄骨と差別化したものであれば、「耐久年数はRC造と同じで47年でもいいのでは?」と思うかもしれませんが、残念ながら法律はそれほど柔軟ではありません。

どんなに耐震性・耐久性が優れていても、コンクリートを使っていない重量鉄骨造の耐用年数は「34年でした。

重量鉄骨造の減価償却の具体的な計算方法とは?

重量鉄骨造の減価償却は、具体的にはどのように計算するのでしょうか。

減価償却とは?

会計では、1年間の売上から経費を引いたものが所得となり、それに税率を掛けて納税します。

しかし長年使用でき、かつ、金額の大きい物(資産)を購入した時に全額を経費として計上してしまうとバランスを欠いてしまいます。

計上したその年だけ大赤字となってしまい、その年以降は経費計上できないため、所得がアップして税額が上がってしまうからです。

資産の購入金額を利用可能期間(法定耐用年数)で按分し、それぞれの年に経費を計上すれば、非常にバランスが良くなります。これが「減価償却」と呼ばれるものです。

例えば、100万円で車を買ったとします。この場合一度に100万円を費用として計上するのではなく、国が決めた寿命(法定耐用年数)によって毎期、費用に計上します。

資産購入のためにキャッシュが出ていくのは、1年目のみです。それ以降に減価償却費として計上する金額は、あくまでも帳簿上の費用であり、実際に手元から出ていくお金ではありません。

減価償却はお金を支出すること無く、所得を圧縮することが出来るため、節税に効果を発揮します。

減価償却が出来る費用項目は?

重量鉄骨造の物件を1億円で購入したとして、その全額が減価償却の対象になるわけではありません。

実は、年数を経ても劣化したり陳腐化しない資産は減価償却の対象とはなりません

そのため、1億円のうち減価償却できるのは、建物の部分だけになります。

建物も、さらに「建物躯体(本体)」と「建物設備」に分けます。

なぜなら、建物本体とエアコンやキッチンなどの設備では耐用年数が全然違うからですね。

  • 建物躯体・・・床・壁・柱など建物を支えている構造の部分(本体)
  • 建物設備・・・給排水設備・ガスやエアコン、ボイラー設備・電気設備など、建物に付属するもの



また減価償却は、使用可能期間が1年未満で、所得金額が10万円未満のものは対象外となります。これらのものは、取得した年に金額経費計上します。

重量鉄骨の減価償却の方法は2つ

減価償却には、「定額法」と「定率法」の2つの計算方法があります。

以前はどちらかを選ぶことが出来ましたが、法改正により、平成28年4月1日以降に取得したマンションは、建物本体及び建物設備ともに定額法しか認められなくなりました

これは、購入や自己の建設以外の相続、遺贈、贈与によるものにも適用されます。

定額法

定額法とは、減価償却の対象となる資産を耐用年数の期間中、毎期同じ額を減価償却していく方法です。1年目から最後まで減価償却の金額は変わりません。

定率法

毎年一定の割合で減価償却を計算する方法で、最初は償却額が大きいですが、年々償却額が小さくなっていきます。収益力が低下する後年の負担を小さくできるのがメリットです。

定額法でも定率法でも最終的に計上できる金額は同じになります。

重量鉄骨の減価償却方法

減価償却の方法は次のようになります。

1.土地評価額と建物評価額に分ける

2.建物部分をさらに“建物躯体(本体)”と電気設備や給排水設備などの“建物設備”に分ける

3.それぞれの法定耐用年数を調べて計算する

土地建物との切り分け方

売買契約書に土地評価額建物評価額が記載されていれば、その金額に従います。記載されていない場合は、税務署が「合理的だ」と認める方法で按分する必要があります。

具体的には次のような方法で按分します。

・土地、建物の固定資産評価や相続税評価額で按分する
・譲渡時における土地及び建物のそれぞれの時価の比率によって按分する
・専門家による評価を参考にする
・売主が消費税課税業者の場合は、購入に伴う消費税によって割り戻して計算する



按分方法は一度決めたら、それ以降、余程のことがない限りは変更出来ません

本体と設備の切り分け方

新築の場合は建物評価の内訳がきちんと明記されていることが多いですが、中古の場合、簡単に区分できない事があります。

一つ一つ区分したほうが節税に繋がりますが、合理的に分けられない場合は、両者を区分せず建物躯体に盛り込んでしまうことも多いです。

重量鉄骨の減価償却方法を決める

平成28年4月1日以降に取得したのであれば建物本体も設備も定額法で計算します。

それ以降に取得した建物は、

・建物本体・・・定額法のみ
・設備・・・・・定額法か定率法を選択



定額法を選んだ場合は、確定申告の時に届け出書を提出しなければならないので注意が必要です。

重量鉄骨の減価償却ができる利用耐用年数を算出する

築年数が法定耐用年数を超えている場合と、超えていない場合で計算は異なります。

築年数が法定耐用年数を超えている場合

耐用年数 = 法手耐用年数 × 20%



【築36年の物件】
建物本体・・・34年×20%=6年(端数切捨て)
設備・・・・・15年×20%=3年

築年数が法定耐用年数を超えていない場合

耐用年数 = 法定耐用年数 - (築年数 × 80%)



【築10年の物件】
建物本体・・・34年-(10年×80%)=26年
設備・・・15年-(10年×80%)=7年

【築20年の物件】
物件本体・・・34年-(20年×80%)=18年
設備・・・15年×20%=3年

重量鉄骨の減価償却費を計算する

利用耐用年数が何年かわかったら、国税庁のHPにある「減価償却資産の償却率表」から、償却率を確定します。

例えば、築20年の物件の場合、次のようになります。

・建物の利用耐用年数18年・・・0,056
・設備に利用耐用年数3年・・・0,334



評価額にこの償却率を掛けることで、減価償却費が算出されます。

【実例紹介】具体的な計算は?

では、実際に次の事例で計算してみましょう。

・築20年3か月
・建物価格・・・3,000万円
・建物設備・・・300万円

手順1. 耐用年数と償却率を調べる。

築20年を1月でも超えれば、端数切り上げとなるため、築21年で計算します。

耐用年数と償却率は次の通りです。

  • 建物本体・・・34年-(21年×80%)=17年・・・(償却率0.0059)
  • 設備・・・15年×20%=3年・・・(償却率0.3334)

手順2. 減価償却費を計算する

減価償却費は、次のようになります。

  • 建物本体・・・3,000万円×0.059=177万円
  • 設備・・・300万円×0.334=100.2万円

1年目~3年目までは、102万+100.2万円=279.2万円を減価償却費として計上出来ます。

4年目~17年目までは177万円のみ計上出来ます。

重量鉄骨って何年くらい持つの?

法定耐用年数は、あくまでも税法上の便宣的な数字であって、「建物の寿命」ではありません。重量鉄骨は34年で寿命を迎えるわけではありません。

では、どのくらい持つのかというと、まだ歴史が浅いために想定数字しか出すことが出来ないのです。

一般的に建築物は、

「木造<鉄骨造<RC造」

の順に寿命が長いと言われています。これは耐用年数にも表れています。

しかし、世界最古の木造建築である法隆寺は1300年以前に建造されたものですし、RC造なら、1911年に建てられた三井物産横浜支店は100年を超えて今でも現役で利用されています。

重量鉄骨の場合、錆びやボルトの接続箇所の破損に気を付ければ、RC造よりも長持ちすると断言する専門家もいます。

外壁材や持続材の寿命が短いために、何度も大規模修繕を行う必要はありますが、メンテナンスさえ怠らなければ十分に長持ちする構造になっています。

ハウスメーカーの点検も60年までを想定しているところもあるんですよ。

雑所得から収入を増やすという方法

物件を所有しているのであれば、

・自販機を設置

・携帯のアンテナの設置

・太陽光発電の設置

などで雑所得を得ることも検討してみることをおすすめします。

その物件からの収入が増えればその分、売却時の価格を上げることができます。

例えば、太陽光発電の売電価格は下がっていますが、パネル費用も下がっているので物件によっては効率の良い投資になるケースもあります。

この太陽光発電の記事によると、一時期より50%ほどパネル費用が安くなっているようです。

大家としてできる経営努力は色々とありますので、検討してみるのもおすすめします。

まとめ

いかがでしたか?

重量鉄骨造の法定耐用年数は34年で、軽量鉄骨の19年より15年長くなっています。

重量鉄骨造か軽量鉄骨造かの区別は、「鉄骨の厚さ」で行います。

  • 重量鉄骨・・・鉄骨の厚さが6mm以上
  • 軽量鉄骨・・・鉄骨の厚さが6mm未満

※ただし、税法上では4mmを超えたものが重量鉄骨扱いになります。

実際に減価償却の年数を計算する場合は、

  • まず、土地の評価額は減価償却できないので、土地と建物に分ける
  • 次に建物の躯体(本体)と設備部分に分割し、それぞれに償却率を掛けて算出する

という手順となります。

しかし、計算方法は耐用年数を超えたものと超えてないもので異なるので注意をしてください。

税法上で耐用年数は決まっていますが、決して建物の寿命ではありません。

錆びとボルトの接続部分のメンテナンスを怠らなければ、重量鉄骨造の方がRC造よりも長持ちすると主張する専門家もいるほどです。

重量鉄骨構造の歴史は浅く、何年持つのかは推定でしか語れませんが、途中で大規模な修繕を何回か行い、丁寧に使えば長く使える物件になるでしょう。

重量鉄骨造を購入する際は、メンテナンス状況や鉄骨造の詳細についてきちんと聞いてから判断するようにしてくださいね。


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